今週の儲かる繁盛店の視点 第51話:「新しい仕組みを活かせる企業と活かせない企業の違い」
「売上は上がっているのに、思うように利益が増えない。しかし 改革を進めるには気が重い」
先日 ご相談にお見えになった経営者の方からの質問です。
—–改革は何のためにやるのでしょうか?とお聞きすると「利益回復のため・・・」というお答え
店舗改革は、当然会社の利益回復の為にやるわけですが、やるのは社員やパートさんの従業員です。
会社が繁栄すれば、従業員の方々も嬉しいと思います。
しかし、これを「正面突破」でやるには無理があります。
と言うのは、従業員の皆さんは、「新しいことを取り入れることには賛成」しても、「自分の仕事のやり方を変えるのは反対」だからです。
ここで、抵抗にあって、改革が止まってしまうケースが多いのです。
新しい何かを取り組もうとして、うまくいかない「問題点」は「従業員が動かない」ことにあります。
大抵の「○○改革や○○改善」は一過性のものが、多いですから、一瞬良くなっても直ぐに 駄目になって長続きしない。
ですから、継続的に動かすには、「従業員が動きだす」仕掛けが必要となります。
現場を見てみて分かるように、店長の仕事の優先順位は、各店バラバラで、各人がやりやすい仕事が先になっています。
やりにくい仕事はどうしても優先順位が下がります。
理由は「個人には 得意分野があって、畑違いなことを やれと言われてもいきなりできませんし、教わらないと出来ない」という答えが半数を占めます。
こうして、個人に依存している限り、会社にお金は残りません。
一方で 現場の仕事を売上利益に結びつくことを優先させている企業は 当然ながら 売上も収益も高く、会社にお金が残るチェーンとなっています。
これは、いったい何が違うのでしょうか?
会社にお金が残るチェーン企業に共通している点は、業績と人事評価が一体化していて、皆同じように仕事を進めているということです。
人時売上と人事評価システムをリンクさせながら、従業員一人一人の能力を上げ、それに給料を連動させる。こうした仕掛けがあれば、従業員は動き始めます。
これには、人事部が主体というよりは、店舗運営部がメインとなり業務基準をつくることが必要となり、それを人事部評価制度にリンクさせることとなります。
店舗改革で生産性を上げる方策と、それを動かす人事評価の2つが揃って、はじめてチェ-ン店舗改革という大きな山を動かすことが可能となります。
店舗改革とは、言い方を変えれば、実績を正しく評価する新しい人事制度をつくるということになります。それが利益回復に結びついていくわけです。
さて、御社の人事制度は 従業員の能力を引き伸ばし、利益に結びつくようになっていますか?
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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