今週の儲かる繁盛店の視点 第52話:「個店で利益を増やせる企業とできない企業の違い」
「毎年上がり続ける経費、売上は上がっても利益が増えない。ムダとりの方法を取り入れないとと厳しくなる」
先日 ご相談にお見えになった経営者の方からの質問です。
—–コスト管理は誰がやってますか?とお聞きすると「全ての部門に改善を指示をしている」というお答え
会社の利益が出なくなる状況を作ってきた組織に 改善を指示しても焼け石に水です。とキッパリ申し上げています。
新たな利益を生むには、利益にならないことは捨て、利益に集中できる「改革」をしなければなりません。
労働人口の減少、ネット通販の台頭、上がり続けるコストと伸びない売上の中で 利益を出すには、本部でのコントロールには限界があります。
地域毎に売れるものも違うし、お客様の要望は多岐に渡ります。
今は「個店」の必要コストは「個店」ごとに生み出さなければ勝ち残っていけません。
そのためには、低いコストでお客様に集中する仕組みが必要となります。
コストと売上はお店を動かす2つの歯車です。
「改善」レベルであれば、歯車の汚れを取ったり、噛み合わせの微調整で終わりです。
「改革」となれば、全く新しい仕組みを取り入れるわけですので、この歯車を一旦取り外して、無駄をとった新たな歯車を組み入れることになります。
その結果、店舗が良くなる最善の歯車を選べば、お客様の期待に応えられ、自ずと結果は変わります。
個店力最大化とは、「個店が独自に考え 光り輝くために 無駄をなくし、利益を増やし続ける」ことです。
個店で利益を増やし続けるには、やるべき3つのことがあり、これを3Sと呼んでいます。
Select=商品選定、Service 接客サービス、Save money 無駄を減らす、の3つです。
Selectとは、店舗の品揃えの中から、付加価値の高い商品をセレクトし、販売体制を整えること。
Serviceとは、店舗が光輝く為に、店員の接客体制を整えること。
Save moneyとは、店舗が毎日人員配置スケジュールを組み、ムリムダを低減化し必要資金を生み出すこと。
チェーン店を取り巻く環境を見れば、今後、本部中心のチラシと薄利多売だけでは、必要利益は確保できなくなります。
店舗が自ら資金を捻出し、利益の取れる商品を発掘し販売体制を備えた、個店の経営体制こそが、その復活の「鍵」となります。
この「改革」を進めるのが 店舗改革プロジェクトとなります。
店舗改革プロジェクトは、本部のムリ、ムダ、ムラの仕分けをはじめ、商品セレクトや接客体制、人員配置計画のプラン作りと進捗確認を進めていきます。
現状の利益が増えない運営方法に、日々お金をつぎ込み「改善」を進めるのは、ザルで水をすくっている様なものです。
「改革」という水の溜まる器に切り替えない限り、水は垂れ流がされ、毎分何十リットルもの無駄が放置されているも同然です。
さあ、貴社では、毎分幾らの人件費が無駄になっているか確認してみてはいかがでしょうか?
必ずや店舗改革の成功の道筋が見えてくると思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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