今週の儲かる繁盛店の視点 第56話:「繁忙・閑散期対応に強いチェーンにする方法」
「人は今でも足りないのです、閑散期は回ってるんですが、ムダもあると思うので削りたい」
先日 ご相談にお見えになった経営者の方からの質問です。
—–作業毎の時間設定をされてますか?「どれぐらいかかったか記録するように!と言ってるんですが中々徹底出来てなくて」というお答え
日々の業務実績を記録してどうするのか分かりませんが、このやり方では何も改善が進まないことは明らかです。
人は足りない、でも生産性を上げたい。この2つの矛盾をどう考えるかということになりますが、
本当に人が足りていないのかどうか、数字で把握できていれば要因分析は容易にできるはずです。
人が足りていないというチェーンの9割は、労働時間を実数値で把握されていません。
世の中には、人が余っているとうチェーンもあって そういうチェーンの共通点は 必要労働時間数を店長が認識をしているチェーンです。
今週の売上予測が、通常より高い場合は、それに対して○○人時が必要だから、出勤人員を調整する。
これを、前週までに準備しておけば、出勤人時と必要人時が合うわけで、人手不足は回避できるわけです。
反対に売上予測が、低い場合は、ここでも人時を調整してく、これこそが店舗マネジメントの役割なのです。
売上はいい時も 悪い時もあり、手を尽くしても目標に達しないことはあります。
しかし、人件費の因数である労働時間をコントロールするのは 十分可能なわけです。
収入が不足した部分を 労働時間で調整するには、人時コントロールは不可欠です。
そのためには、レイバースケジュールプログラム(LSP)という人時を使った作業計画システムが必要となります。
すでに、これをシステム的に備えていても活用していなかったり、まだ導入もされていないチェーンが数多く存在します。
中々普及しない背景には、このシステム自体を導入するだけでは、全く効果は産まないということがあります。
パソコンを買っても それを動かす ウインドゥズやエクセル&ワード といった運用ソフトがなければ使えないように、LSPもそれを運用する手順ソフトがないと活用できません。
国内には、結構優れたLSPを作っておられるシステム会社も多く、私自身も日々新しい進化したLSPを探し続けております。
話は、店舗マネジメントの話に戻りますが、このLSPを使うことにより、曜日別 時間帯別の必要労働時間まで 割り出すことが出来ます。
ここまでくれば、そこに人時を貼り付ければいいわけでして、「以上終わり!」ということになります。
もちろん、そのためには、個人的に契約変更をお願いしたり、時給の見直しをしてくことは必要です。
人が 足りていないのではなく、必要人時が不足し,利益を生まない作業に人時をつかっている状態であるといえます。
それを解決するための、運用手順ソフトとシステム投資の重要性に気づかれていなことが多いのです。
国際競争の激しい製造業では、こういった「仕組みから変革する」改革は当たりまえのようにやられますが、ドメスティックな小売業では「表層的な部分の変更」に留まり業務改善のスピードが遅いのが実情です。
だからこそ、先行実践されたところが、圧倒的に有利な戦いができると確信しています.
まずは、本当に営業の強さを示す 営業利益を上げるコストコントロール体制こそが、個店力最大化の前提となります。
さて、貴社では、「売上の変動にあわせコストをコントロールするしくみ」を店舗に渡していますか?それとも「今日も昨日と同じやり方」の指示をしてますか?
自社に置き換え考えてみてください
今日も 最後までお読みいただきありがとうございました。
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