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今週の儲かる繁盛店の視点 第179話:「伸びる企業にあって 伸びない企業にないもの」

「先生、こういう什器を入れれば 生産性が上がるから、やればいいじゃないか!と言っても、なかなかやろうとしないんです」

先日 ご相談にお見えになった 経営者からのご相談です。

改装時点検で、ちょっとやれば直ぐに、改善できそうなことがあるのに、誰もやろうとしないため生産性が上がらない。
当然、経営者としてこういったことに気づき、都度改善していかなくてはならないわけです。
しかし、トップダウンで強引にやったとしても、その場限りとなり、続かないものです。

社内変革が進まない理由の一つに、自分の部下をイエスマンで固めていないかどうか?という問題があります。
イエスマンとは「ハイといって、無批判でなにもやらない人」のことです。
会社が平穏無事で安泰ならいざ知らず、これから生産性を上げていこうという時期に、改革プロジェクトに、こういうタイプのリーダーを据えてしまうと、苦労することになります。

実際に、店舗現場に入り様々な改善の意見を吸い上げても「物理的にはできますが、実際問題やるとなると、こういう複雑な問題があって・・・」と次から次へと出来ない理由を並べたて、時間切れで何も決まらず会議が終了します。
決まらないということは、「何もしませんと、宣言している」ことです。

断っておきますが、イエスマンが悪いと言っているわけではありません。
ただ、そういった改革業務が不向きなだけですので「すぐに替わっていただきましょう」とキッパリと申し上げています。

そもそも、こういう状況が起こるのは、企業対顧客の構図で考えている点にあります。
企業が大きくなってきますと、顧客から文句をいわれないようにと、守りに入り、部門効率を優先し、必要最低限のことしかやらなくなっていきます。

一方で、成長するチェーンは、こうした停滞を回避するために、顧客と企業に、置き換えて考え行動していく、自助機能があるという点です。

「何が違うのでしょうか?」という声が聞こえてきそうですが。

簡単に言いかえますと、企業目線でお客様に接するか、お客様の視点を武器に高収益企業を目指すのか?ということです。

前者は 部門の問題として捉え、後者は企業生産性を上げる課題として取り組むということになります。

多くの企業が、お客様第一を企業理念に掲げていますが、社長はお客様の味方として、こういった抵抗勢力となる組織に、変革を指示しいかなくてはなりません。
変わらなければ、替わってもらうことは至極当然のことと言えます。

店舗からでてくる改善要望は、日常の小さなことから、企業のあり方を根底から変えてしまうまさに、改善情報の宝庫です。

本来であれば、クイックリーにこういうことが、次から次へと改善されることで、人時生産性は確実に変わっていくものです。ところが、ここで、変革しない組織のフィルターがかかってしまうと、部門都合が優先され、什器ひとつ変えることが、出来なくなることが起きるのです。

例えば、団塊ジュニア世代の女性就業が増える中で、忙しい主婦の買い物は、仕事帰りの夕方か、夜の時刻になります。
忙しい想いをして、19時に買い物に来たのに、野菜がない、お惣菜もほとんどなにもない。刺身もない。
衣料品は暖かい肌着のサイズがない。といった状況であれば、その店に来なくなるのは当然と言えます。

これは、実際の顧問先のチェーン店で、働いておられる小さなお子さんのいる、パートナーさんの声です。

経営会議では、議題に上がらない、改善情報の一例ですが、このようなことを知らなければ、品切れをしないための、発注是正の取り組みのへの、必要性にも気づいていないこととなります。

こういった改善情報が、経営会議の遡上に上がってこない限り、客数減少の理由が、競合のチラシ価格であったり、天候与件を原因にして、回復の糸口が見つからないまま、利益は下降の一途をたどることになります。

一世帯あたりの、家計消費金額を年間70万とすると、先のような女性のお客様が10人来なくなるだけで700万の売上減となり、100人来なくなれば年間7千万の売上減となるわけです。
人口減少が進む中、取り組まなくてはならない重要事項のひとつです。

しかしながら、こういった業務改革のためには、その準備やチェックに要する、人手がかかってきます。

そのためには、現状で利益に結びついていない業務を簡略化し、戦略的に人時を転用するようにしなければなりません。

詳しくはセミナーでお伝えしておりますが、

やらなくてはならない重要事項に人手を再配分していくために、現状効果の薄いものや、量があって手間がかかっているやり方を簡素化したり、機械化することで、大きく生産性は変わってきます。

そこでは、はじめての企業にも、業務改革が着手出来るように、人時の基礎からお話ししていくことになります。 

さあ、貴社ではまだ イエスマンに頼って停滞を続けますか?それともお客様の声を活かし、成長の道を切り開きますか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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