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今週の儲かる繁盛店の視点 第67話:「作業指示書のある会社とない会社の違い」

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第67話:「作業指示書のある会社とない会社の違い」

 

 

「イトウサン、作業指示書をやらせたいのだけれど、なかなか動かない。どうすればいいのでしょうか?」

 

 
—-少し前に ご相談にお見えになって、人時管理を導入されているチェーンの経営者の声です。

 

 

 現場の店舗では、「今日は、たまたま(作業指示書を)作るの忘れました」「今日は(作業指示書を)これから作ります」と店長が必ず口にする言葉です。

 

 そこには「自分でやったほうが早く終わる」「出来る人材が欲しい」等の現場の本音があり、作業指示書の導入しても簡単には動きません。
 一方で、売上対比10%以上もある人件費の中身をこのまま放置するとコストは下がりませんので、何とかしなければなりません。
 先日、ある破綻したテーマパーク内のホテルにロボットを導入して人件費を半分にする施設がオープンし話題となりました。

 

 もし、このロボットをチェーン店に導入して、現状の3割の人員で運営させていくとしたらどうなるでしょうか?

 

 恐らくその際に最初に必要となるのが、業務の一覧表で、それをロボットにプログラムしていくこととなります。

 

 

 業務の一覧表と一口に言っても、普段は何気なくやっている作業を、書き出すとなると大変です。

 

 実際にやってみるとわかることですが、書き出そうとしても思い出せなくて 言語化するのに時間が必要です。

 

 

 大抵はこの準備段階で挫折します。

 

 なぜ、こうなるのかは明白でして、何をどのようにすれば ゴールにたどり着くか?見えていないからです。
 レイバースケジュールを学術的にまとめられた書籍を 読んでも実務には活用できません。

 

 また、他社で少しやったことがある人がいても、すべての流れを知っている人は稀有な存在です。

 

 レイバースケジュールプログラムを作られているシステム会社では 業務項目の中身まではわかりません。
 個別の専門家がいたとしても、トータルの流れとゴールが見えなくては 社長としても踏み込むにはかなり勇気が必要です。

 

 このような中途半端な状況で「とりあえず現場でやってみなさい」といったところで、何も変わらないのは火を見るより明らかです。
 目的に合わせ 動かすようにするためには、本部だけでなく店舗も巻き込み丁寧にすすめることが必要です。

 

 チェーン経営にとって「作業指示書」は、まさに経営戦略の一つなわけですから、経営方針で明確に設定されていなければ、各部門の足並みが揃わず空回りします。

 

 面白いことに、出来上がって動き始めると、これなくしては考えられない、かけがえのないツールとなります。
 

 

 今まで、人時を全く知らなかった会社であっても、このように進めていくことで業務改善を進めておられる企業はあります。

 

 努力をした分だけ報われる仕組みであり、そうすることで無駄足や遠回りせずに進めるわけです。

 

 

 ここを押さえずして進めていくと 社内不満は増大し「そもそも、こんなシステム所詮むりなんだよ」という捌け口がプロジェクトチーム向けられ、経営方針が揺らいでしまいます。

 

 
 上がる経費に下がる粗利益率、この永遠の課題にその他大勢から抜け出すには、既存店だけの伸びではこころもとありません。

 

 

 

 今、個店ごとの利益を増やし続けるためには、店舗の中でムダを無くし、それを成長戦略に集中することです。

 

 大事なことは、迷走への対応方法でなく、個店の増益をいかにして実現していくか?ということです。

 

 

 さて、貴社では、作業指示書の導入をどうやって進めておられますか? 
 今日も 最後までお読みいただきありがとうございました。

 
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