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今週の儲かる繁盛店の視点 第213話:「人時生産性で成果を出すチェーンと、出せないチェーンの違い」

「先生、いろいろとプランを出してみました」

人時生産性更新中の、チェーン経営者の一言です。

そこには、経営オフサイトミーティングで検討された、来期の人時目標値と30項目以上の経営としての取り組み項目が書かれていまいました。

これを全部やれば、かなり数値は変わってくるはずです。

伊藤曰く

―――目標が低すぎますのであげてください。とキッパリ申し上げました。

今年の、人時売上が14000円ですが、それに対して、社長が出されたのは、14500円の目標です。改善率3%です。

なんでもそうですが、1~3%伸ばすのは難しくても30~50%伸ばすことは可能だ。といわれます。結果を出すには、リミットを外して、発想の転換をさせて考えることが欠かせないということです。

「そうはいっても、売上を落とさず、品質もさげずには難しいのでは」という声が聞こえてきそうですが、

例えば、海外旅行をすることを考えてみてください、今年の夏、行かなければ、来年以降は同じメンバーで行くことは、もうないかもしれません。

旅はそのゴールも重要ですが、その過程を経験することに意味があります。お金で買うことのできないプライスレスなものだからです。

チェーン経営も同じで、やらない理由はいくつでもでてきます。しかし、今やらなければ、このメンバーで、結果を得る機会も、その過程を経験することもできません。

売上も品質も大事ですが、そこに行くためのプロセスに挑戦することがなければ、新しい企業価値を、顧客に提供することはできません。

先のチェーンの、直近一年間の人時生産性は、10%以上改善しています。これだけ伸びたから、二年目は難しいのでは?という壁が立ちはだかり、腰が引け、低い目標が提示された背景があります。

冷静に考えてみればわかることですが、打ち手がないのならばいざしらず、30項目以上のやるべき課題があるのに、人時生産性改善3%改善目標を提示するということは、何もしないことを意味します。

つまり、こういった「根拠のない思い込み」を払拭するのが、目標設定の最初にやるべきことなのです。

人時生産性改善には、天候与件や、競合の日替わりチラシ、客数、ニーズやトレンドといった、外的環境等も、一切関係ありません。

ここで出された、やるべき課題を目指しひたすらやるだけです。これまでのように、やらずに利益を落とすリスクはあっても、やることによるリスクはありません。

ひとつだけ言えることは、これを実行したあと、自社の姿は何もかわりませんが、競合店の姿が変わってくるということです。というのは、そこに競合の姿は、ないかもしれないということです。

理由は簡単で、コストが上がり続け、売上が下がり続ければ、コンビニも含め、その販管費の重みに耐えることができなくなるからです。

伊藤自身もそういうことはいくつも経験してきましたし、指導先でも同じようなことが、不思議なくらい起こり、そういったフォローの風が吹きます。

しかしながら、プランをいくつ出しても、何も取り組まなければ、何も得られるものはありません。言い方を変えますと、成果を得るには、社長が「この項目すべてに参戦する」と、宣言することとなります。

「そうはいっても、根拠のないことは言えない」という声がきこえてきそうですが、

目標を高くもつ、最大のメリットは、良いコトも悪いコトもより多くの経験が出来る。ということです。サッカーのワールドカップで、優勝を目指す目標を持たなければ、ベストエイトの壁は破れないように、目標を高くもつことで様々な角度で、ハードな練習に加え、多くの勝つパターンを研究することになります。

こう考えてきたことで、先のチェーンは、ここ一年間は「何の根拠もなく」10%以上伸ばしてきたわけですから、今後具体策が積みあがっていくことで、昨年以上伸びるのは、明らかだからです。

もちろん大事なことは、この先一年後に、一年間の取り組みや成果を見せるものにできるかどうかです。ここで見せる結果がない、見せるものがなくては、だれもついて、行きようがありません。だからこそ、社長が示すストレッチ目標は高くなければならないのです。

この先一年後、一店舗目が出した成果やプロセスを話し、それを全店でやるための体制を整えていく大事な第一声となるのです。

こうした、人時生産性の成果を社内で共有し、磨き上げていく仕組みをもつことで、筋肉質の生産性の高いチェーンを実現させていくことになります。

しっかりと取り組んだことが、評価される仕組みをもつことで、儲かるチェーンの流れができ、資金繰りが楽になります。

その実現によって、システム投資、しいては新店、改装投資をすることで、大きく成長戦略に舵をきることができます。

こういった、外から見ることのできない、人時生産性改革で戦うわけですが、これを想像力だけで、まねしようとしても、見たことがないものはマネができないということです。それが立ち往生する原因となり、やみくもにやっても、ムダな時間だけを過ごすことに、直結するからです。

詳しくは、セミナーでお伝えしていますが

人時生産性で成果を出すためには、経営として、だれでもわかる経営指標示すことが、ことがその第一歩であることは、言うまでもありません。

さあ、貴社では、こういった、実現可能なプランもう設定されましたでしょうか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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