今週の儲かる繁盛店の視点 第77話 : 「チェーンオペレーションを活かし伸びる企業とは?」
第77話:「チェーンオペレーションを活かし伸びる企業とは?」
「イトウサン、うちはまだ店舗数が少ないのですが 今後 店を増やし続けるために人時を導入していきたいのですが?」
以前お見えになった スーパーマーケットの経営者からのご相談です。
チェーンストアとは、1つの資本下で、チェーン全体の商品仕入れ、プロモーション、要員、財務などを本部が一括して管理し、各店舗は販売・営業などに特化することにより、組織全体の経営効率を図っていく経営システム。
と一般的には定義がされていますが、どうやってそこにたどり着けばいいのかということについて、どこにも触れられていません。
最低でも10店舗ぐらいないと本部経費を吸収できないから、11店以上を経営している小売業や飲食店として後に決められた一文といえます。
どんな、チェーンでもはじめは、1店舗でありそれを3店、10店、50店と増やしてきたことには変わりはありません。
問題なのは、これからどうやって増やすか?ということです。
高度成長期のように出せば売れた時代であれば、1つ当たる店を作れば増やす種銭がつくれましたし、そういう実績がありさえすれば銀行融資を確保し、売れる場所を見つけ出店することができました。
今は、大手でも店舗数を増やし続けることが難しいのは、小売り本体で利益を確保できない背景があります。
そのため、製造卸をやったり、テナント不動産収入を中心にした手法で店舗数を増やし続けているチェーンが成長しているように映っています。
もちろんこれはこれで、大手の立派なビジネスモデルでありそれを否定するつもりはありませんが、それでは、数店舗しかない小さなチェーンは発展することが出来ない。ということになってしまいます。
チェーンストアが出店し続けるためには、独自に利益を生み出し、独自にお客様を集め、独自に売っていく手法がなければ生き残ることはできません。
まさに、本業で利益を生み出せる強いところだけが、生き残る時代になってきたと言えます。
製造業でもサービス業であっても名だたるところは 全てローコスト経営が基本となっています。
企業が大きくなればなるほど、コスト管理が厳しくなるのは成長するための必要条件であります。
小売業の場合は、本当に利益率が低いため、大きな売上を確保しないと成長利益が確保しずらい構造的な問題を抱えています。
しかし、見方を変えれば、安定して利益をつくる仕組みさえあれば、大きな売上に頼る必要はなくなります。
西友がウォルマート傘下となった時、そのようなオペレーションに大きく変わり、それが成長戦略のきっかけとなりました。
短期間で黒字転換し、その資金で売れない店を見直し、利益の残る既存店や新店の出店コストに集中的に引き当てるようになっていったのです。
ウォルマートも過去何度も苦しい時期を経験していたからこそ、そうして 活路を見出してきたわけで、世界最大の小売業であるにもかかわらず、これからも地道にムダをなくし成長し続けるとハッキリと宣言しています。
西友は巨額の負債と利益の出ない店舗を半分以上抱えたマイナスからの出発でしたが、それでも再生し優良企業になることができたのです。
現在10店舗未満の中小チェーンであっても、利益をうみだす仕組みをつくって店舗を増やすことができれば、現在10店舗以上のチェーンよりも確実に利益を生み出し、勝ち続ける道が開けると断言します。
今、コスト改革が出来る「仕組み」こそが店舗を増やす成長戦略であるといえるでしょう。
多くの中小チェーン店の方々お会いする中、社長自らが弊社セミナーにご出席される会社は この手法で成功を手にされておられます。
さあ、この機会に、個店力最大化を、御社の中で役立ててみてください。
今日も 最後までお読みいただきありがとうございました。
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