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今週の儲かる繁盛店の視点 第98話:「成長チェーンが王道としている改革プロジェクト手法とは」

98話1

第98話:「成長チェーンが王道としている改革プロジェクト手法とは」

 
 「イトウさん チラシの本数削減なんてできませんよ。自ら売上が減ることは言い出せませんから・・・」これは、ある改革プロジェクトメンバーからの発言です。

 

 改革プロジェクトを進めていきますと、メンバーとしての役割と部門担当としての役割の利益相反がおこることがあります。

 店舗運営が主体となってプロジェクトを進めるわけですが、いざ改善のアイデアを出してくださいといっても、こういうことでアイデアが出てこないことが結構あります。

 そういうときは、経営視点で改善アイデアがでるような質問をするようにしています。

 

 例えば、年々購読者の減少する新聞折込チラシ効果です。

 その効果は下がってることに気づいていながらも、どう進めればいいのか、見つからないままとなっていたりましす。

 

 店側は、一人でも多くのお客様に来てもらいたいわけですから、チラシの本数を減らすなどとと言う意見は100%でてこないわけですし、宣伝部だって、その仕事で自分たちの存在が認められてるわけですから、わざわざ否定する必要もないわけです。

 企業が大きくなるにつれ、会議で波風が立たないようになり、上からの指示まち、ムダ放置思考が蔓延していきます。

 

 会社利益のために、なんとか見直しをかけたくても、チラシ売上と経費はかけ離れたところで議論されるため効果が見えにくくなっています。

 これを盾に、各部局は出来るだけ触れず、ひっそりと先送りするのが慣例になっていました。

 

 プロジェクトでは、メンバーの主観を 客観意見に変え解決するために 非効率業務一覧表として紙に書き出すことを重要視しています。

 

 まずは、実態を把握し、課題設定をしていくと、チラシには印刷代や折込代の他に、もう1つ大きなコストがかかっていることがわかります。
 
 チラシ投入に伴う、人件費コストです。

 例えばチラシ訴求日のレジや生鮮の増加人時。前日の事前準備のための人時。チラシ終了日に価格を戻す作業にも人時はかかってきます。

 これらを合算したものが、チラシにかかる人件費といえます。これを、粗利高から差し引いて、赤字か黒字かをみてみることです。

 

 すでに、人時管理を導入しているチェーンであれば、簡単に答えはでますが、まだ、未導入の企業では、気づかず赤字のチラシを打っていたなんてことが、多々あるものです。

 

 「チラシをやめた影響度はどう計測するのか?チラシに変わる、代替手立てはあるのか?」という声が聞こえてきそうですが、答えは簡単で、「今すぐ、チラシを止めてみる」ことです。

 売上は下がりますが、下がった分BEPを引き下げるコスト低減をすれば、利益は回復するので、まずはそういう計算をしてみることです。

 しつこいようですが、それにも「人時管理を運用できる力がある」ということが前提となります。

 

 人口が増えていた時代は、まだしも、インターネットが普及し世帯あたり新聞購読者数が10年前に比べ2割も減ってることに気づかず、同じやり方を続けても、売上があがらないのは火を見るより明らかです。

 

 この世帯あたり新聞購読率のように、かつては何日もかかって調べていたことが、今はネットで数秒で結果がわかる時代です。

 

 今はまだ、人時管理を知らなくも、「これから、すぐはじめる」ことで、視野が広がり、永遠の課題が瞬時で解決してしまうことは無数にあります。

 

 改革プロジェクトで、視野が広がると、データの揃え方、生かし方は見えてきます。

 人材を人財に育成するには、どんな常識が異なる場合でも、力を発揮できるようにすることです。

 

 現場のムダ探しから利益創出までを 任せる改革プロジェクトは、人材を人財に変え 企業を豊かにする王道といえます。

 
 さて、あなたの店舗では、人時管理の活用は進んでいますでしょうか?

 
 
 
 今日も 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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