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今週の儲かる繁盛店の視点 第366話:「社内改革が進まない企業は、確執や調整力の不足を嘆く。その理由は改革が出来ないせいにしやすいから!」

「先生、これから 人を削らないといけないんですよ」とあるスーパーマーケット企業の社長さんからのご相談です。

聞くところによると、「うちは人を大切にする会社」ということで、会長であるお父さんが「人員削減」をこころ良く思われない。とのこと。

お気持ちお察しする限り、他に相談することのできない悩ましい問題といえます。

かつて 人口が増え何でも人海戦術でやれば成果が得られた時と、今のように人口減で、少数先鋭でやり繰りしていかなければならない時代は、業務の中身も仕事のすすめ方も大きく変わってきています。

昔からのやり方にこだわるあまり、企業業績の下降が続けば、従業員給与も下げなければならないことは、皆うすうす気づいているものの、移行のタイミングやきっかけがつかめないまま…気づけば営業赤字になっていた。ということはよくあることです。

経営危機を迎えた航空業界、旅行、外食、芸能、アパレル業界では、一時金カット、減給、リストラが敢行されました。経営不振のリストラはもはやあたりまえと、リストラへの一般的理解がここ数年で深まったと言えます。

それとは反対に、特需に湧いた小売業界はどうであったたかといえば、あらゆる業界から人材が放出された恩恵で、良い人材が採用できました。しかし それも束の間、人件費は膨れ、再び、人を削らなくてはならないといったことが起きています。

実際に、お手伝いさせていただいている多くの企業では、おかげさまで、こういったことにならないような仕組みでスムーズ業績改善すすんでいるので、こちらとしても少しほっとしているところです。

そういった企業もはじめからすべてが上手くいったわけではありません。スタート当初は店長から「どこまで人を削でばいいのでしょうか?」といった、意見が店舗からたくさん寄せられました。

当時、大勢の幹部の前で申し上げたのは、

―――――今の会社の状態は、皆さんの給与を来月から2割カットしないと運営出来ない状況です。このまま店舗の希望通り新規採用を続ければ、来月からみなさんの給与が下がることになりますが、それでもよろしければ新規採用を続けてください。ハッキリ申し上げました。

会場は静まり返り 社長は壁の一点を見つめ、少しうなづいておられました。

社長としては 身を切られる想いであったことから、我々のような第三者機関が代わって、現状報告と取組みプランを発表させていただきました。

プロジェクト初回~4回目は、正直いって疑心暗鬼の状態でしたが、5回目を過ぎたころようやく 少しずつ意見がでるようになってきました。

実際にプロジェクトが始まりますと「やる」か「やらないか」の二択から決断の連続になります。四の五の言わずに頑張った店長の店の利益率は、数カ月で2倍・3倍と変わっていきますが、行動しない店長の数値は一年経っても変わってきません。

業を煮やした社長が期中で店長を降格させることもしばしあり、そうした緊張感あるプロセスを経て徐々に社内は筋肉質へ変わっていったのです。

ところが一筋縄でいかないのが、前出のような「先代の会長さんがご健在」でおられる企業のケースで、こういうことをやろうとすると、会長さんに密かに通じている役員や古参の幹部社員が、見えないところでの動きが活発化します。

残念ながら、そういったことへの特効薬のようなものはないのですが、経営危機を迎え、その重要性に会長さんがお気づきになるのを待ちつつ、社長が別プロジェクトでコツコツ実績を作り積み上げていくの何れか、ということになります。

社長として、少しでも前に進めていくためには、ご自身が裏方徹して動き、まず、1店補で実現させてみるということです。そこでは業務改革の利点である、外からは一切見えないという特徴を活かしてみてください。と申し上げています。

業務改革は販促や改装といった事と違い、なにをやってるのか見えないことが武器になるからです。つまり、レーダーに映らないステルス戦闘機のように、抵抗勢力の目に見えないところで活動を進める事が出来るといことです。

先代の面目を保ちつつ、結果を変える糸口さえ掴めれば、その実績と積み重ね突破口を作っていくことができ信頼を得ることが出来るからです。

最初の1店目の選定は、旗艦店や大型店といった目立つ店より、売上も規模も小さく、目立たぬ店から始めた方がいい。と申し上げています。

表からは、業務改革店だかどうかわからなくても、気づいたらそういった店が増えて会社の収益構造を変わっていた。というのが理想だからです。

そういう意味では、日頃、注目されていない小型店を 社長が影でバックアップしてくれてるとなれば、店側の意識も変わり成功確率も高くなるものだからです。

これを機に、実績を上げることが出来れば、人時生産性改善策を柱に進める体制が出来たのも同然だからです。

そこからは、プロジェクト導入店舗を増やしていく事で、人時売上は、月を追うごとに変わり営業利益率が上がることから、お父さんである会長をはじめ主管部の心を動かすことに繋がるわけです。

社員の給与を最低2割カットしないとならない実質赤字からのスタートした企業も、今では、気づけば、営業利益率は当初の3倍4倍に拡大しさらに伸ばし続けています。

さあ、貴社では、まだ、社員の給与を下げないと運営できない状態をつづけますか?

それとも、業務改革プロジェクトを成功させ、最高の給与を毎年出し続けることができる企業経営を実現させますか?


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