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今週の儲かる繁盛店の視点 第468話:「なぜ、営業赤字から脱却が出来ないのか?その対策が取れない企業の行く末は?」

今週末からは、GWがスタートし最大10連休の大型連休になります。

GWはチェーン小売業の店舗にとって、売れた、売れないに一喜一憂する期間だったりしますが、店をけん引する本部では、来期に向け今年の取り組み状況の進捗確認する時期になります。そのため、各企業で新しいプロジェクトが開始するのも、GW明けに増える傾向にあります。

このGWをどう生かすかによって、来期の成否が分かれる?といっても過言でないからです。

「先生、売上重視でやってきたのですが、自分も忙しくなって現場に目が行き届かなくなり、気づけば人件費が増えてしまって…」少し前にセミナーに参加された企業の社長さんからのご相談です。

お話をお聞きすると、各店舗とも人が足りなくて忙しい時は、頑張ってやってくれるのですが、暇な時はゆったりやってしまうことから人件費が高止まりしている。とのこと。

――――店舗業務のやり方、手順を調べられたことはありますか?

「基本どの店も、やり方は同じはずなのでそんなに違いはないはずなのですが・・・」

おっしゃる通り、店舗間で大きな違いはありませんが、問題はむしろ共通したところにあります。それは、売上の高いところ合わせ人員体制が設定されていないか?ということです。

たしかに、お客様を待たせるわけにはいきませんし、商品の品出しが追い付かなかったり、売場のご案内ができなければ販売のチャンスを逃してしまうかもしれませんから、ある意味売上の高いとこに合わせるという考えは正しいといえます。

しかしながら、売上がとれても利益にならなければ事業継続はできませんので、営業赤字の原因を特定することは避けて通れません。

そうは言っても、店舗調査をやるとなると人手も必要になるし、具体的には何をどうやるのか?といったことを効率的行うノウハウも必要になってきます。

大事なことは、そういった調査をバラバラやるのではなく、ことあるごとに、現実はどうなのか「必ず調べる」ことを一貫性をもって行っていくということです。

例えば、繁忙時と閑散時期が頻繁に入れ替わるような業種は、それに合わせ人員体制を組み換えなくてはならないわけですが、実際は、繁忙期も閑散期も殆ど同じ人員体制がとられてることがあります。こういったことはどちらか一方ではなく全体をとらえなくては見えないものです。

前出の企業のように、繁忙期も閑散期も殆ど同じ人員体制がとられてると、忙しい時はそれなりに回っていますが、客数は少ないとやることがないため清掃や売場手直しといったルーティン業務が増えていきます。

断っておきますが、清掃や売場手直しが悪い。というわけではありません。清掃や手直しはあらかじめ決められた時間内にやるべき固定業務で、時間が空いたからといって手持無沙汰を調整するためのものではないからです。

問題は、そういったことが、「店の作業だから…」と誰の目にも普通の仕事として映り潜在化してしまうことです。

しかし、もう一歩踏みこんで「今」すべきことかどうか、すぐに判別できる仕組みがないと、赤字からは脱出することは出来ないのもこれまた事実であるということです。

「そんな箸の上げ下ろしのような、こまかな事まで言わなくても?」という声が聞こえてきそうですが、

少し考えればわかることですが、販管費の半分を占める人件費の使われ方が明確になっていれば、少なくとも、営業赤字という最悪の事態は避けることが出来た、はずだからです。

そもそも、今の店舗の人件費が多いのは明らかなので、まず、店舗から人を抜いてプロジェクトメンバーとして本部に集めます。店舗運営の実態把握や非効率業務を調査する専任メンバーとして、問題点を特定し、解決していくことになります。

最初は、社長以外、疑心暗鬼でスタートするのがほとんどですが、こうした形で、業務改革を行った結果、店舗の黒字化を実現し、営業利益率を2~3倍にしている企業はいくつもあります。

この実務メンバーは人時を活用した調査を通じ、他の店舗でも営業利益をあげていくプロフェショナルチームとして想像以上の力を発揮してくれます。

店舗の作業指示書は作って終わりではなく、こうした実務メンバーのサポートが無ければ運用できないといっても過言ではありません。

店舗運営の作業指示書をしっかり作れる環境を整えることで、社員やパートさんは力を発揮しやすくなり、だれがやっても儲かる店舗運営体制できあがり、営業利益増を可能にするのです。

さあ、貴社では、まだ、人がいないといって、営業赤字の店舗運営をやりつづけますか?それとも、今ある人を活用し実態の把握で問題を特定し営業黒字を実現させますか?


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