今週の儲かる繁盛店の視点 第120話:「チェーンストアとしての思いを実現するためにすべきこと」
第120話:「チェーンストアとしての思いを実現するためにすべきこと」
「ここ数か月、天候与件もあって売上は横ばいです。出る経費は上がってますから正直厳しい。今後何か手をうってかなければならないのですが」とあるチェーン経営者からのご相談です。
———-雨が増えれば、売上は下がります。モノが動かないわけですから、人時もその分下がってくるわけでそれをどうやり繰りするか?
戦略人時の仕組みで注意すべきことはこの一点だけです。ときっぱり申し上げています。
コスト管理面でこの会社では、人時は導入したものの、「手間がかかるわりに効果が見えない」とか「それをどうやって活かしていけば見えない」といった状態でした。
これまで、人時を独学で学んでこられたことは高く評価できます、しかし、それを活かす手順を知らずに、システムだけを入れてきたため、「先の見えない面倒な作業」のひとつとして店舗で何年も続けられてきました。
一方で、導入目的を明らかにして導入してきた企業では、そのやり方手順を店舗運営本部で設定し、スケジュールを決めてやったことによって、「これをやれば、どこで手間がかかっていたか見えるようになった」とか「見えるようにすることで、活かし方が無限に出てくる」といった声があがっています。
そもそも、企業として経常利益率あげる目的で取り組んでいくためには、システム先行型ではなく、検討と検証を積み重ねたノウハウありきで、それに合ったシステムを揃えれることが重要です。
売上面でいえば、週2回のチラシや日替わり企画といった、ハイ&ロー作戦を繰り返し売上の山を作ってきたため、そういったことも見直しをかけたいものの、止めたら売り上げダウンのマイナス分をカバーする施策がないため、これを繰り返しやり続けている。
売上を上げるためには、新規顧客や、新商品開発、プロモーションなどが必要となります。店舗では潜在ニーズの発掘や顧客づくりとどれをとってもお金と時間がかかることばかりです。
少し視点を変えて、プロパー売上を上げることに人時をかけることができれば、その場で攻めに転じることができ、売上利益を改善できます。
業務内容を実際に調べていきますと、その人にしかわからない仕事が多いということが見えてきます。
発注業務ひとつとっても、何十年もやっているベテランパートナー社員に 店長であっても、具体的な改善指導ひとつできないのが実情です。
「ベテランパートナー社員の機嫌を損ねたら、店内のコミュニケーションがうまくいかなくなりますから、触らぬ神にたたりなしですよ!」という現場店長の声が聞こえてきそうですが、どんな優秀な人でも、365日24時間売場に立って商品管理をしているわけではありません。
商品発注作業は、大事な業務であるのに、たった一人のパートナー社員に月間数千万円分の商品発注が委ねられていて、それを店長がチェック出来る仕組みがないこと自体、御社ではどうやって売上を上げるのですか?と聞きたくなってきます。
仮に、誰にでも、できるような仕組みがあって、それを店長やマネジャーがチェックできるようになっていれば、どうなるか想像してみてください。
部門を超えた支援体制がとれて、特定の人だけに仕事が集中することが無くなり、一人ひとりに余裕が出て、笑顔でお客様に接することができたらどうでしょうか?
人件費コストは、目に見えないため、具体的にこうやって引き下げていくように!と指示をしなければコストは下がりません。
すべてはココでは語れませんが、まず、最初にすべきことは 人時を使いコストの可視化することです。
これを日々見えるようにすることで、その抑止力は働きます。
逆に、知らされなければ、永遠に高い人件費コストをかけた店舗運営を続けていくことになります。
お客様から「あてにされる店」になるためには、あらゆるムダを省き、そのなかで最高のサービスが提供できるしくみこそが重要となってきます。
あなた思いを実現するために 店舗運営本部はどうやって改革手順を説明されていきますか?
今日も最後までお読みいただきありがとうござました。
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