今週の儲かる繁盛店の視点 第561話:「営業減益から抜け出すためのヒントとは?」
「先生、人時生産性について取り組んでいかないとダメと思っています」少し前にセミナーに参加された社長さんからのご相談です。
お話をお聞きすると、売上は大きくのばせたものの、賃上げへの十分な準備ができなかったため、増収減益の見込み、とのこと。
社長曰く
「売上は時の運ですが、人件費は実力そのものです。来期、どのようにしていくべきか?早急にやっておかなければ間に合わないと思っています」と質問をされるその目は真剣そのものです。
――――人件費で、問題になってることは何ですか?
社長になって10年ですが、5%もの賃上げが今後も続く…という経験はありません。
本来であれば、毎年そうやって従業員に対し賃上げで還元できるくらい、利益改善してなければ、ならないのに…
デフレの上に胡坐をかいて何もしてこなかったからと猛省してます。
先生の本を読むと、現場からアイデアを引き出し、それをプロジェクトメンバーが協力しながら、課題解決し、利益回復させていく話がでてきます。
こんなことが出来るようになるといいなあと思い「この本の通りマネしなさい」社員へは言ってるのですが、具体的にどう動けばいいのかわからないため、現実は程遠い状態です。
でも、何としても今の減益状況から脱出し、仕組みと社員自ら考え行動していく体制をつくっていきたいのです。
――――今の状態が次年度も続くとどういう悪影響が出てきますか?
販促中心の多くの人をかけるやり方は、すでに実績が伴っていかなくなっています。実績が変わらなければ、賃上げは続けられなくなります。
もともと、他社に比べてもそれほど高い給与ではないので、中堅社員で辞めるものがでてきており、今のままですと、転職者が増え、現場がまわらなくなる可能性があります。
金融機関から新店の話をいただいても、今は、だせる状況にないため、お断りするばかりです。
しかし、新たなことに挑戦する場がないと、うちで喜んで働きたいという人はこなくなります。
ーーーーもし、それらの問題が全て解決できたらどういう明るい未来になりますか?
今、人件費の根本的な問題に対し、手を打つことで、人件費コントロールが出来るようになれば、それが社員の自信につながります。
自ら問題発見ができ、非効率な作業がどんどん改善されていけば、やる気がでて店舗の士気はあがります。
会社として、それを成し遂げた人を賞賛していくことで、成功体験ができればそれが他に波及し皆が動くようになる。
その結果、売上に依存したやりかたから、業務改善で利益を生むことが出来るようになれば、より高い給与体系も実現できますし、優秀な人材を呼び込むこともできる。というのを やってみたいのです。
――――お考えはよくわかりました。ところで、御社の人時売上は今どれぐらいでしょうか?
えっと・・・実は、合計ではだしていません。
―――――私の経験上、ギリギリで利益が出ている企業で全社15000円です
しかし、今は、人件費が上がっているので、増収増益を狙うのであれば、18000円くらいないと、厳しくなってきています。
御参加いただいたセミナーでお話した、「成功している企業の社長」は、皆この差3000円をあの手この手で埋めてこられたのというわけです。
ちなみに、3000円を上げていくと、今までとは違うことが起こってきます。
それが何かというと・・・
無駄な作業減ります。人は減ります。商品在庫も減っていきいます。
いままでは、販促強化で売上上げようと思ったら作業を増やさないといけない、たくさん人の雇わないといけない。それを続けようとすればするほど、コストがかかり減益になってしまう。状況と180度違う状況が起こるということです。
「新24時間営業戦略」とは、無駄な作業を減らし、人員数を減らし、在庫を減らすことで、誰にでもムリなく、利益を上げていく体質にかえていくコトです。
さあ貴社でも、来期人時売上目標を達成するプラン作りに向け、プロジェクトに参加してみませんか?
詳しくはセミナーでお伝えいたします。
著:伊藤 稔