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今週の儲かる繁盛店の視点 第572話:「お客様を並ばせることを是正できない企業の行きつく先は? 」

先日、大阪関西万博が開幕しました。「並ばない万博」を目標に掲げていたものの、初日から何時間待ちといったことが、大きく報道されました。

万博の中身についてはさておき、「待つことなくスムーズに入場できるか?」ここに注目が集まりました。

初の試みですし、いきなりうまくいくとは思いませんでしたが、まずは、そういう目標を掲げたことに意義があるということです。

もちろん、行列のできる店、並んで待って買う、入場する、というのを売りにしているお店はありますし、ゲームやスマホなどの新製品を人より早くいってみたいけど、ある程度待たないと買えないものもあります。また、過去には、そうでなくても、入手までに時間がかかる、本などもその代表格のひとつだったのは記憶に新しいところといえます。

思いおこせば、インターネットで本が買えるようになった今から25年くらい前、当時はちょっとばかり専門的な本を買うには書店に行って,予約注文して再び取りに行かなくてはなりませんでした。

それを、疑問に感じ、もしインターネットで本が買えたら・・・といった想いで、ネットで本の販売スタートしたのがAmazon創業者のジェフべゾフ氏でした。

今では、あらゆるものがAmazonで購入することが出来ますが、当時、専門書などは都内大型店に行くか、近場の本屋に予約するかといった選択肢がなかったことを思うと、想像しなかったことがおこっているということです。

それが、今や、何でもワンクリックで商品を手に入れることができるようになりました。そのあたりから、待つ、並ぶ、といったことへの考え方が変わってきたと言えます。

最近は、みどりの窓口で並んで定期や特急券を購入する列も最近はあまりみなくなりましたし、ETCの普及によって、高速道路で恒常的に並ぶという渋滞も緩和されました。

スーパーも同じで、一時レジでキャッシュレス化が導入され、レジ待ちは解消された様にみえました。

しかし、お客様の出し忘れた割引クーポン処理や、商品価格間違いでレジが止り、レジでまたされることはどのスーパーでも必ずといっていいほどあります。

また、商品が品切れてた場合、店員を探さなければならないといったことは日常茶飯事で、まだまだ、改善余地はあるといえます。

見方を変えると、お客様を、並ばせない、お待たせしないことをいかに潰すことが出来るかが新たな市場をつくり、客数アップにつながっていく、ということです。

実際に、プロジェクトパートナー企業では顧客に対し定期的にアンケートをとっていますが、レジ待ち、品切れがない、価格の安さの3つの評価項目の点数が上がっていくと、客数も上がっていくことがわかっています。

ところが、大手、準大手各社の2025年度2月期決算短信を読んでいくと、多くの企業はそういったことよりも、新規商品、改装、新店といったことに目を向けています。

人時売上の向上といった話は、最後の方に少し触れる程度というのが実態です。

本来であれば、お客様を待たせないように、客数を平準化させていくための販促の見直しであったり、非効率業務を洗い出しによって作業量を減らしていくほうが急務といえます。

背景には、労働人口減によって有職女性が増え、家事に仕事に忙しい女性の買物の手助けをいかにできるかどうかが、チェーンストア企業復活のカギとなるからです。

そのため、プロジェクトパートナーとして組ませていただいている中小チェーン企業様には、最優先課題として、人時売上改善をだけに集中し徹底してやっていただいております。

なぜならば、中小企業チェーンは、とにかく人が少いので何か一つに絞って営業利益を2倍、3倍、5倍と増やせる手法でしか、業績を上げる手立てがないからです。

そうしたなかで、今年は「人時」について徹底してやる。翌年は「非効率業務」についてやる。

というふうに、ステップアップしていくことで、ムリなく「24時間営業」や「EDLP」といったことに着手し、高収益を手にされている企業はいくつもあります。

社長さん曰く、「うちのような地方も中小チェーンはこうして地道に、自らの手で道を切り開いていくことでしか勝てないものですから・・・」と謙虚に語る社長の口元は、自信に満ち溢れ、それが社内に伝わっているのが分かります。

このようなクライアント企業様のエネルギーをいただきながらさらにステップアップできるようお手伝いさせていただきたいと強く思う次第です。

さあ、あなたの会社も大手企業を大きく上回る、企業成長力を2025年内に身につけてみませんか?

詳しくはセミナーでお伝えしております

著:伊藤 稔