今週の儲かる繁盛店の視点 今週の儲かる繁盛店の視点Vol.18「プロジェクトで成長する会社と衰退する会社の違い」
第18話:「プロジェクトで成長する会社と衰退する会社の違い」
先般 個別ご相談にお見えになったチェーン経営者の方からこんなご質問をうけました。
「伊藤さん。コンサルティングの期間についてどのくらいでできるようになるのでしょうか」というご質問です。
—-店の力を最大にしていくには、8ヶ月は基本的にかかるとお考えください。と申し上げてます。
理由としては、プロジェクトを、急ぐことで着地できなかったり、たち切れになり時間と人件費をムダにすることを回避するためです
社内はもちろんですが、機関投資家や金融機関はこうした社内の動きや結束状況を微妙に感じ取ります。
「どうせ今だけ」「言ってることとやってることが違う」そいうった空気が流れるとプロジェクトは一機に頓挫し、逆にネガティブな状態に陥るからこそ周到な準備が絶対条件といえるからです。
極端な話、プログラム内容だけでしたら、一週間でお伝えすることも可能です。
しかし実際に行動をおこすことが出来ないと、本部の各主管部に企画書を持って承認を得ることもできなければ、店舗で改善ひとつやることができないのです。
社長自身が「全てオレがやる」といって頂ければ問題はないのですが、殆どの場合、社長は推奨者であり会議の中で、提案を受け決める側です。
この提案する人材こそが重要で、キーマンとなるわけです。
そう、人気ドラマであった、「半沢直樹」のように原因を特定し企画を起こし、裏を取って提案する、役員会はそれを承認して融資が執行されるわけです。
あの時の推奨者は、北大寺欣也演じる頭取でした。
今、必要なのは、時間よりもなによりも、それを遂行できる人材を探し出し用意することです。そして即プロジェクト運営ができる人財に育て上げることが重要なのです。
そのすすめ方は別の機会にお話しますが、このキーマン選定で99%失敗する企業の共通点は、プロジェクトがスタートした後、あわてて人材を探して当てはめたケースです。
大事なことは、実際に動かすのは「人」ですから、常にピックアップしておき研修などで即戦力の準備をしておくということです。
ついでに申し上げときますが、キーマン選定にはいくつか条件がありまして、古参ではないこと、現場を知っていること、数値に強いこと、会議で提案ができる、正義感が強い、、まさに最強のプロジェクトリーダーを選定しなければ絵に描いた餅で終わります。
しかし、チェーンの多くは、こういった人材を採用してもいないし、育成もしていないのが現実だと思いますので、そういった資質のある人を社内で将来の社長候補を選ぶつもりで行ってくださいとハッキリ申し上げています。
すこし話は変わりますが、私は、実際クライアントになっていただく企業については 事前訪問し社長、営業部長、店長の3人にヒアリングをさせていただいております
これを行う理由は「売れてない真相を発見すること」と「効果的な売り方を発見すること」の二つですが、実際に店舗にいって分かることは、社長の言われていることと 店長が言ってることにかなりの温度差があることです。
例えば
店舗の作業は、毎日商品を並べ、プライスをつけて、品切れがない状態で、季節感がでていて・・・ここだけ押さえれば最低限の売上は取れるはずと幹部は思っていても、現場では「売れ筋品が無ければ売れませんよ」といった声です。
これでは販売体制をしっかりやろうと言ったところで、売れない商品の為に毎日人件費をかけつづけていることになります。
また、販売体制をしっかりしなさいと指示を出しながら、人件費は削減しなさい、といった個人のマンパワーに依存した売場では売上機会損失を招いているわけです。
どの業種にも共通していることですが、原因が異なれば、打つ手が当然変わるわけで、現状を把握する上でこの部分は非常に重要視しております。
高度成長期~バブルの波に乗って多くのチェーン店は売上を伸ばしてきました。お客様の変化に薄々気づきながらも、社内の改革は社内都合を優先させ先送りにされてきました。
今、貴社をお客様の立場に置き換え考え改革していくことを習慣化する技術を身につければ、従業員一人一人が変わります。
人口減少、ゆとり時代の到来、そして今世紀最後の2020年オリンピック景気を数年後に迎えた後は、不景気経済到来と言われています。
豊かさを求めるお客様が増えるのに、価格訴求重視の企業は淘汰されることは必至であるといえます。
貴社の商品の売れる瞬間から逆算しお客様は何をしてあげれば楽しいのか?不便さや苦しみから解放してあげられるのか?
これに対して真摯に向き合い丁寧にひも解くことが業績回復の突破口となります。
さて、あなたの会社はどこまで準備がすすんでおられますでしょうか?
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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