今週の儲かる繁盛店の視点 第32話「稼げる店づくりで成長する企業としない企業の違い」
「 イトウさん 11月のコラム(VOL23)で、でていたおすすめ商品の売り込みをやってみようと思ってます 注意すべきことはなにかありますか。」
というご質問をいただきました。
———なぜ、これをやるのか、「その目的を鮮明に伝えることです」とハッキリお伝えしています。
おすすめ商品を設定できるのは店長だけ
本部で、重点商品とかを設定されるのは 全社の傾向値の中からの設定です。
同じ市内であっても、駅前、郊外、また、幹線道路沿い住宅街によっても売れるものは全く違ってきます。
お近くにセブンイレブンがあったらいってみればわかりますが、同じ市内なのにワインをメインにだしている店もあれば、焼酎が全面にでているところもある。
他のコンビ二を寄せ付けない日商力80万とダントツなのは、地域のちょっとした違いにあわせた商品PRと販売力の違いです。
日経新聞に、セブン&アイの鈴木会長は「地域で売れる運営体制をさらに進化させ、地域の嗜好を反映した地域限定商品比率を5割まで上げていく」と方針を出してます。
コンビ二のような規模であれば本部の指示に従っていれば目がいきどどきますが、大型店舗はそうはいきません。
スーパーマーケットのような店長がやるべきは、そのお店の直近月の売上上位で、利益のとれる商品の発掘です。
50アイテムぐらいを選定し、売上シェアの3%ぐらいになるよう売上目標を設定します。
ここのシェアアップのストーリーを描くことができるのは店長だけです。
稼ぐ力が強い店とは売るべきものが決まってる店
個店力最大化にするには その日に売るべき商品アイテムが決まっていること
毎日店長は 売上結果を見ます。月間では利益率 利益結果を確認し「ああ、今月も未達成、前年比はクリアしたのに」で一ヶ月が終わり翌月もこれが繰り返されます。
結果だけを見て「ため息」をついていてもなにも状況は変わりません。
店舗の運営で唯一出来るのは、毎日何をいくつ売っていくのかを「決めていくことです」です。
店長の優先業務をここにひきあて無駄なことをやらないことです。
売上結果を変えるロジックで一番重要なのはこれです。といっても過言ではないでしょう。
可視化共有されていることが最速状態を維持する
「全ての情報は全従業員に公開しなさい」 これは 世界最大の小売業チェーン、ウオルマート創業者 サムウオルトン氏の10か条の一文です。
店長一人が売上数値を知っていたとしても、店長は24時間店番をしているわけではありません。
むしろ、販売に実際に携わっておられるのはパート・アルバイト社員です。
いま、それがどういう状態で、何をすれば上がるのか、そしたら自分の時給にどう影響がでるのかをわかりやすく説明するものがなければ効果的に働いてもらうことは出来ません。
いいことも、悪いことも全て従業員に正しく伝えること そのしくみが売上を限りなく伸ばし続けることになることを知っていたからです。
その日に売るべき商品が決まっていたなら、「君は、今日この商品の特徴について、毎日10人のお客様と対話してみてほしい」
そして「その結果はここの場所に毎週日曜日の10時に張り出してあるから是非見て欲しい」とお店の全従業員に伝えてみてください。
きっと毎週日曜日の10時が待ち遠しくなります。
「朝礼やりますから 集まってください などといわなくても、店長より先に従業員が集まってくるんです」
情報を公開することにより「変わる従業員の意欲と結果」が待ち遠しくなるのです。
かつては流通業 今は劇場業
メーカー 問屋 小売この流れに商品を乗せていけば 利益が確保できた時代は終わり、インターネット 通販 TVショッピング等BtoCモデルが台頭している現在
商品棚に商品を並べるだけでは、その商品の魅力は伝えることは出来なくなってきています。
商品棚から一歩踏み出し 価値を伝え続けることがこれからの小売淘汰の生き残りの王道と言えます。
そのためには、商品を良く知り、お客様の立場で役立つ情報を対話の中でお伝えしていかなければなりません
言わば、お店は劇場であり、 商品は役者 そして経営者・店長はその脚本ストーリーをつくる人です。
そのストーリーでパート・アルバイトの方に顧客と対話してもらうわけです。
ネットでは決して出来ない、店舗だからこそできるロジックをお試しになってみてください。
少子高齢化、人口減少だからこそ活きてくる対話型販売手法が 大きくブレークスルーする時がきています。
さて、今期も 売上確保でチラシ、価格競争で売上確保をめざしますか?
それともプロパー商品販売重視で利益確保を目指しますか?
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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