今週の儲かる繁盛店の視点 今週の儲かる繁盛店の視点Vol.17「独自路線で成長する会社と衰退する会社の違い」
第17話:「独自路線で成長する会社と衰退する会社の違い」
先般 個別ご相談にお見えになったチェーン経営者の方からこんなご質問をうけました。
「伊藤さん。店が自主自律型の繁盛店になるにはどう考えていけばよいのでしょうか」というご質問です。
—-店の力を最大にしていくには、小手先でやらずに本部組織を使ってお店の自律力を上げることです。と申し上げてます。
「しかし、それは誰がどうやってやればいいのですか?」と具体的なご質問
お店は店長です。店長に教えるのは管轄する運営部長です。その運営部長には社長が教えます。
しかし本部まで、社長が全てを教育するわけにはいきませんので、ここはひとひねり工夫が必要となります。
私の前職時代はこれを長年徹底的に経験させられました。「だれか答えを持っている人は世の中に居ないのか?」と叫びつづけたくなる局面で何百案件を自問自答していくわけです
それを3ヶ月1サイクルでやっていくと1年目から結果がでてくるわけです。
おかげで、業種を問わず開かず扉を開けるマスターキーを手に入れることが出来て今では大変感謝をしております。
かつて、高度成長期の日本企業は終身雇用制でした。会社の成長を個人の成長として、生きがいをもって仕事をしてきた時代です。
店舗にも馬力のある人がどこの部署にもひとりふたりいて、売上をつくってくれる人がいたものです。
ところが、今は低成長の時代でやりがいは薄れ、社員はリストラ激減、本部も店舗も正社員ではなくパート・アルバイトで運営されてます。
店長はパート・アルバイトに社員並の仕事を求め、それを取りまとめるパートマネジャーに売上をあげろ!と檄をとばしても、人手不足でそれどころではない状態です。
それを率いる運営部長もこんな状態で独自路線など作れるわけがないと半ば諦めてしまっているのが現状です。
こうやって店舗運営だけで、考えると行き詰ってしまうのですが、そもそも、冷静に考えてみればチェーン店には本部があるのです。
経営幹部が本部・中央業務を動かすことこそ、ここに勝算の秘訣があるのです。
店では膨大な作業も 本部のちょっとしたことで軽減されることは何百業務もあったりします。
この扉が開くと、今まで何十年もかかってやることが出来なかったことがスムーズに流れていくことがたくさんあるのに驚きます。
これからは、本部と店舗のキーマンをピンポイントで動かせる人材がいることが、大変重要な役割を担うこととなります。
ここを効果的に動かせて初めて独自路線で伸びる会社変貌していくわけです。
しかし、どこのチェーン店の本部でも共通しているのは「役所のようになかなか動かない本部」です。
この「動かぬ山」を動かす人材がいないのであれば、そういう人材を時間をかけて育てておくか、他社から呼んで採用しておかなければチェーンの成長はありえません
大事なことは、
これから会社の強みを強くするには、店と本部を円滑に動かし、ムリムダなく行っていくことが絶対条件となるということです。
新しい仕組みが動き始めることにより、店舗はくりかえし準備を重ねていくうちに自律的な店舗運営技術が身につき、その波及効果を知った本部の協力体制が強くなります。これが勝ちパターンに繋がっていくこととなります。
初めて自転車に乗る時のように、口頭で説明しても自転車は乗れるものではありません、しかし周りの支援をうけ乗り方のコツさえ掴めばヨロヨロとしながらもひとこぎできれば、ぐんぐん上達します。
この最初に乗れた感覚こそが大事で そこに注意を向けると力が集まります。
繰り返しになりますが、
個性的で強いお店を作るためには、小手先で表面的なことをまねするとかえって逆効果を招きます。
誰しもが、会社を成功させたい業績を伸ばしたいと考えているのに、小手先でやって火傷をおってしまったら二度と「痛い思い」はしたくないので、取り組み意欲が失われてしまうためです。
これからは、人口減少のゆとりと豊かさを満喫していく暮らしが希求される中で、大雑把な小手先の企画は通用しなくなります。小さくても丁寧なサービスのお店が威力を発揮します
大量販売の過去の栄光を是とするのではなく、豊かさを提供し質の高いものを提供する独自路線こそ貴社に多くの利益を生み出すことになると確信しています
さて、あなたの会社はどこまで準備がすすんでおられますでしょうか?
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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