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今週の儲かる繁盛店の視点 第106話:「人時生産性を使うチェーンとそうでないチェーンの違い」

106話1

第106話:「人時生産性を使うチェーンとそうでないチェーンの違い」

 

 
「イトウサン こうして人時管理をしていくと、不要な仕事が見えてきて、それをなくすと人が余っちゃうことになりませんかね?」ある企業の経営者のひとことです。
 

 

———その通りです。間違いありませんからしっかりと改革を進めましょう!と背中を押させていただきました。

 

 特に今、スーパーやドラッグの売上を引き上げているのは、インバウンド等の外部環境によるものですから、業務改革をやらずに人を増やせば、売上急減の時に大変なことになります。

 

 自社で仕込んだ企画であれば、自社コントロールができる部分はそれに合わせ人時は増減させることはできても、こういった外部与件に柔軟に対応するためには全社的な仕組みやツールが必要となってきます。
 

 
「それができないから 苦労してるんじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、

 

 販売管理費の半分を占める人件費は、人時管理がなされていなければ下がることはありません。と私は断言しておりますので、ここは避けて通ることはできません。

 

 海外が相手の自動車産業では販売台数の売上予測が下がった場合、生産ラインを止め対応するのはむしろ当然のことなのですが、どうしても国際市場に触れることの少ない日本の小売業は、この重要性に気づいていません。
 
 売れる商品を開発したり見つけたりする、魅力あふれる売場をつくる、試食やプロモーションで、お客様が喜ぶ企画を集めていけば、売り上げは上がるものの、やがてお客様は飽きますから、また新たな手立ては必要となります。

 

 注意したいのはこれを繰り返していくと、締めてみたら持ち出しの方が多かったということが多々あるということです。

 
 断っておきますが、手間のかかる売場づくりや、プロモーションがダメというわけでなく、それは人時生産性を上げたのかということをリアルタイムで知る仕組みが必要ということです。

 
 風が吹けば吹き飛んでしまいそうな、経常利益率を変えるのに、今後も店舗の魅力をさらに上げていくことには変わりはありませんが、忘れてはならないのは、日々のコストコントロールで蓄積した原資で、果実を手にするしくみが必要だということです。

 

 

 そこで、必要となるのが人時生産性です。
 
 人時生産性を使うと、作業に人時を割り当てていくのでムダが見え、企業は圧倒的優位なポジションとれるからです。
 
 よく、アメリカ小売業視察ツアーに行かれたことがある方ならご経験されたことはあると思いますが、どのチェーンでも 店長とかマネジャーとかはゆったりと構え業務に取り組んでいます。
 一方で日本のスーパーマーケットの店長はというと、秒速で売場を駆けずり回っています。この違いはどうしてなのか?と聞かれることがあります。

 

 理由は一つだけで、作業指示書が、あるか?ないか?ということです。

 

 作業指示書では役職別にやる仕事が決まってますから、店長は品出しやレジには入りません。
 

 時間が来れば商品が通路に残ってようが、レジが混んでようがサッと帰ります。

 
 それを店長がやってしまうと店舗の人時生産性を下げることになるからです。

 
 日本のスーパーマーケットは、人時生産性よりも表面的なコトを気にする傾向にあり、売上が上がっても利益予算は未達成ということが頻繁に起きます。

 

 アメリカのチェーンは最終利益で結果を出さなければ機関投資家の要求にこたえられませんから、とても厳しい環境で商売をし続けてるがゆえに、人時管理で人時生産性を上げるのは必然であるといえます。
 日本流とかアメリカ流とか関係なく、地方の小さなチェーンであっても国際社会に通じるやり方に変更することで、残る利益は変わると断言します。

 

 詳細は、セミナー、個別相談でお伝えしてますが、

 

 毎日これを実現させるためのことをいくつ決定できたか? これこそが労働集約産業をけん引する、チェーン店の輝かしい未来を実現する第一歩であります。

 
 さあ、貴社では 人時生産性を活用する一歩を踏み出されてますか?

 

 
 
 
 今日も 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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