今週の儲かる繁盛店の視点 第146話:「人時生産性を改善できる企業とできない企業の違い」
イトウサン、今までで、プロジェクトがうまくいかなかった企業の事例はありますか?とあるチェーンの社長からのご相談です。
——– 取り組んだ中で、失敗された企業はありません。何もされなかった企業はそのかぎりではありませんが、と申し上げてます。
言い換えますと、「成功」の反対は失敗というより「何もしない」こと。と言えます。
「新店もやらなくてはならないし、売上も落とせないから、やる余裕がない」という声が聞こえてきそうですが、
———-では3年後の貴社の姿とその時の利益は,どのくらいか決まってますか?とお聞きしますと、
皆さん「うーん」と言葉に詰まります
業務改革は 目の前の緊急事項というよりは3年後の重要事項に対する備えですから、このままで、3年後は良くなる保証はできないと言えます。
実は、そういったことを踏まえ、弊社のセミナーでは、録音録画はご遠慮いただいております。
「スマホ時代に、写真ぐらいいいじゃないか?」という声が聞こえてきそうですが
これには理由がありまして、業務改革を みよう見まねでやって失敗する被害会社をださないため。と考えているからです。
よくあるのが、○○プロジェクト、○○方式改善といったいくつもの取り組みをやっては、どれも数ヶ月で消え、気づけばその後会社の経営を大きく変えたというものはひとつもなかった。という声を聴きます。
経営陣が話題の改善策を どこかで探してきたものを社内でやってみたところで、形をかえて置き換わるだけで、なにも変わらないのはごく普通のことです。
しかしこれでは、店舗に負荷もかかり、そこにかかったコストや時間は未回収となってしまいます。
せっかくご参加いただいたのに、こういった価値を生まないの状況になることをさけるためであります。
改革の道は、見るからに険しい山道であっても、一歩踏み込めばなんら問題なく進める道もあれば、一見見通しのよい道でも不測の事態で、通行不可な状況になったりする道の連続です。
見知らぬ土地に行くときは、地図を片手にマーカーであらかじめルートを確認して行くものですが、今は、スマホのGPS機能やカーナビがありますので、スタートから目的地までの俯瞰図があって、道路交通標識の目印があるので、目的地まで迷わずおおよその到着時間までわかるようになりました。
セミナーで撮影された画像は、いわば道路交通標識と同じで、目的地にいくための点にすぎません。
断片的な写真を撮って、こういう風にやればいいとイメージだけを伝えても 線にならないため ゴールにたどり着くことができないのです。
しかし、現実の業務改革プロジェクトでは、道に迷えば、悪者探しや責任追及に時間を割かれ悪循環を繰り返し 頓挫することもあるくらいプロジェクト進行というのは難しいものであります。
このように間違えやすい情報だけが独り歩きしてしまうだけで、改革に対する抗体が出来てしまい、いざ、やろうとするとアレルギー反応を引き起こすことになりかねないからと言えます。
むしろ、ご参加者の経営者の皆さまには、セミナーでは概略を掴んでいただき、一年後三年後にはどういう風になって、どのくらいの利益を生みだせる企業になりたいのか?
という考えさえお持ちであれば、「今まで、人時などやったことない、はじめてです」と言ってこられる企業でも、スムーズに業務改革は進むようになります。
こういった社長の取り組み姿勢が、業務改革の成否を分けると言っても過言ではありません。
あとは、業務改革プロジェクトを立ち上げ、ひたすら0を1にする活動を続けていくことで、「成功の道」がくっきりと姿を現してくる。といったほうが近しいと言えるでしょう。
言うなれば「手を尽くした先の、未だやっていないコトを見つけること」であり、
全てをつくし、考えを研ぎ澄ませることが 成功の確率を高めることになります。
大事なことは、モノやノウハウはお金で買えても、時間には限りがあり、時間切れこそが成功の最大の敵といえます。
さあ、貴社におかれましても、成功するための戦略もう準備されておられますでしょうか?
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。