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今週の儲かる繁盛店の視点 第174話:「少数精鋭で成長するチェーンと衰退するチェーンの違い」

 

「先生、人時売上高が必要なのはわかります。数値は日々出しているのですが、何処から手をつけていけばいいのでしょうか?」

 

弊社セミナーにお越しいただいた幹部の方からのご質問です。

 

誰でもわかっていそうで、誰しもがはて?と悩むところであります。

ーーーー「人時売上」の会議に、経営者が参画すること。と申し上げています。

前職時代も含め、中堅チェーンの改革業務を進めている中で「人時売上」に関わる打ち合わせに、経営者不在のプロジェクトはひとつもありません。

断っておきますが、幹部のみなさんだけでは、ダメということでは決してありません。

もちろんそこには優秀な方や幹部の方も参加されますが、経営者抜きの片手間で成功できるほど、生易しいことではないからです。

それだけに「人時売上」の実績が変わった結果を見た時は、全員の顔が変わりますし、必死にお手伝いしたかいがあって、こちらの嬉しさもひとしおです。

人時売上は、少ない人数で企業の強みを生かし、一撃で顧客の心をとらえ続ける最強の武器となることは、今も昔も変わりはありません。

なんでもそうですが、数値が変わるのは、ノウハウをもとに経営者が目標数値を掲げ、そこに情熱をもち夢中になって、毎週の人時実績はどうであったか?と確認するから結果は変わってくるといえます。

ですから、出てきた結果を見るだけで、経営者が会議にも参加しない、なぜ何か月もやってるのに改善しないのか?と冷めて取り組むチェーンは、期待したほど結果はでてきません。

そういう状態続くと、「人時売上は出しているものの、使い方は考えていない」とか「社内で優秀といわれている人を据えたがうまくいかない」ことが連鎖し、本人がやる気をなくし退社してしまった、とか 結果が出ないので部署を解消した。といった悪循環が現実的に起こっています。

上がるコストに、伸びない売上。ここに人手不足が重なり、それを動かす導線がないままで、幹部に「人時売上」を丸投げすれば、途中で頓挫するのは、火を見るより明らかです。

言い方を変えれば、それは諸刃の剣であり、扱い方を間違えれば味方にも大きな被害をこうむりかねないということです。

それを回避し成功させていくためには、「人時売上」に取り組む上で、何が不足しているのかということを俯瞰し、活用を創造することが必要になります。

「そこが わからないから困ってるんです」という声が聞こえてきそうですが

まずは「人時売上」について、目的からはじまり、どう着地させていくのかを経営者の言葉で説明することです。

それが、結果を出し続けるための導線づくりとなり、従業員を鼓舞し変革を進める起爆剤となるからです。

その後も、全ての部門に関係することや、店舗が普段全く接点がない部署もありますから、そこに顔が効く人が「人時売上」の改善について、丁寧に繋いでいくことも必要となってきます。

あえて厳しいことを申しあげますと、それを幹部の研修で終わらせてしまうのか? それとも現場に落とし込んで、誰でもできる少数精鋭を実現させていくのか?によってやることは全く違ってくるのです。

経営者が覚悟をきめ現場に落とし込むとなれば、そこではじめて、従業員の腹に落ち、皆が本気でムダを探し、利益を生む仕事に集中するようになります。

 

ここでいう 利益を生む仕事とはなんなのか?ということになりますが「顧客の創造」という言葉にあるように、利益の源泉は唯一顧客であるという原則です。

「これが どんなに優れた商品です」「うちは創業何百年の企業です」と説明をしても、顧客がいなければ意味がありません。

そこでは、自社の顧客は誰で、どこにいるのか?を考え続けることが欠かせないといえます。

アップルが成長しているのは、自社商品を直営で売っていくことにこだわっているからです。トヨタも同じです。日本の家電メーカーが衰退したのは、横並びの不要な機能に走り、自らの力で商品を売って顧客が本当に望んでることを創造をしないためです。

小売りチェーンとして、顧客創造しつづける為に、LSP導入や営業機会、チラシ運用などを積極的に見直すことはもはや、当たり前のことと言っても過言ではありません。

戦略人時とは、爪に火を点すようなコスト削減ではなく、顧客創造と少数精鋭を組み合わせ優位に戦う経営戦略のことです。

 

さあ、貴社では まだ「人時売上」を幹部の勉強で済ませますか?それとも実務で稼ぐ武器として現場で定着を優先させますか?

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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