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今週の儲かる繁盛店の視点 第354話:「社長の役割は勝ちパターンを見いだすこと その時必要となるのが数々の○○パターン」

「先生、全く違う理解をしてました。あのままやってたら大変なことになっていました」とあるGMS企業の経営幹部の一言です。

前期の営業成績は、とても厳しい数値になりました。そして非効率業務の改善を急がなくてはならない業務改革課の顔に焦りが募っていました…

――――まずは、この改善項目の中で、収益構造を変えられるものを一つ作りましょう。 

業務改革課から出された資料を一目見て、伊藤は申し上げました

理由はシンプルで、ここに出てくる全ての項目は、容易にできるものではなからです。

非効率業務改善とは、日常的に手間がかかっていたり、作業時間がかかり利益に結びついていない業務を見直していく事です。そこには創業時より続いている聖域化されたようなものもあり一見してすぐにはちょっと・・・という項目が結構あるからです。

例えば

「売場ごとでやってる仕分けや品出しを、売場を越えた応援体制で出来ないか?」 とか「残品商品をバキューム店に集めて売るやり方を、各店舗ごとで売り切りできないか?」とか「担当以外のことを聞かれた時、誰もがわかるようにして、担当者を探す時間を無くせないか?」といった、一店舗だけなら怒鳴れば、出来るかもしれないのですが、全店で…となれば、根本的なとこからやり直さなければ、どうにもならないのは火を見るよりも明らかだからです。

現状の縦割り組織で柔軟に人を活用できるようになるためには、人に付いた仕事を仕事に人を張り付けなくてはできませんし、人件費が抜け落ちた粗利中心のやり方も見直さなくてはなりません。お客様をお待たせするような店員接客態度は個人的なことではなく店舗運営の問題です。

さらに、そのやり方に慣れた店舗にとっては、「自分の業務は自分でやったほうが愛着がわく」とか「売れ残った商品は、売れる店に集めて一気に売り切るほうが楽」と思い込んでしまってるということです。

そのため非効率業務改善では、誰がやっても出来るように仕組みを変えていくことと、店舗の意識を変えることを同時進行でやらなくてはならない。ということです。

その昔、人もいっぱいいて、相対で売れた時代は、いままでのやり方でもよかったわけですが、今は、人件費が高騰し、少ない人員で、いつでも欲しい分だけ自由に買えるようにしたほうが売れる時代、

そのためには、社内の無駄な動きを最小化し、お客様に最短時間で買っていただくようにすることが、チェーン経営の重要なポイントになってきているということです。

もし、ムダな作業に時間をとられ、「品切れ」が起きようものなら、簡単にネット通販に乗り換えられてしまう時代、だからこそ こうした、「時間のかかる業務」がどれぐらいあるのか?ということに常に注目し、勝ちパターンを増やしていくことが必須となります。

業務改革課は、山積みされた課題を前に最初はかなり時間がとれらます。しかし、回を重ねていくことで仮説の立て方や検証の内容が飛躍的にレベルアップし、自信をもって、結果を出すことができるようになっていきます。非効率業務改善がスムーズにできるようになる人材が育つ為には時間がかかるということです。

そのため、早期から非効率業務改善に取り組まれた企業と、何もしてこなかった企業の差は、今後さらに大きく開いていくということです。

関わらせていただいている企業や店舗の売上伸び率+0%~3%増に対し、人時売上高は合計15%~20%という感じで、売上の伸びを人時売上が大きく上回っています。

このレベルで、人時コントロールすることが出来るようになりますと、売上が多少下振れても、営業利益はキープできるので、競合他社よりも楽に商売ができるようになります。

一方、人時売上高が売上前年比とほぼ変わらずという企業は、売上高の伸びに依存するしかないため、割引や販促強化といった、人手をかけて売上をとるというやり方に頼らざるを得ないため、売上も人時売上も低迷することになります。

業務改革に向き合ってこられた企業が、特別なことをしなくとも、実施店を中心にその利を享受できるのは、こうした取り組みの早さの違いに他ならないということです。

さあ、貴社では まだ、業務改善の導入審議に時間をかけますか?それとも、お客様の支持を得るために、手数をかけずに良質なサービス提供する勝ちパターン作りを強みにしていきますか?


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