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今週の儲かる繁盛店の視点 第362話:「なぜ、業務改革が進まないのか?社員を〇〇だと思っている企業が、生産性改善を理解出来ない理由」

 

「先生、この先、前年比割れが続き、負け癖つかないか心配です」とある企業の社長さんからのご相談です。

――――人時はどうですか?とお聞きすると、

「それが…」と言葉に詰ります。

――――人時は、一進一退の中で少しずつ結果が変わっていくものです、慣れてくればそれほど力をいれずに、結果が出るようになります。と申し上げました。

ところが、どの企業でも、少しレベルが上がってくると、数値が停滞したり下がるといったコトが起こります。

それはもう、ゴルフでキャディさんに「池越えです」と説明を受けながら、池にボールを打ち込むような 私の下手なゴルフのようなもので、分かっているけどやめられない。もどかしさのようなものだと思いますが、

まあ、それは、さておき、停滞はどんな場面で起るのかといいますと、

――――売上が上がった時です。

とハッキリ申し上げております。

「え?伊藤は何を言ってるのか…」という声が聞こえてきそうですが

一般的には売上が上がれば、人時売上も一緒に上がると思われがちですが、期待したほど売上が上がらず、人時売上をカバーすることが出来ないとう実情があるからです。

先の見えないものに警戒心を抱くのは人の性、科学的に人時予測を示されても、どういても人を多く持ちたい…と考えるからです。

そういった意味では、売上が上がると人を増やしてしまうことから、むしろ売上が上がった時こそが最大の正念場といえるでしょう。

前出の企業でも、売上高が急に増えると、翌月以降、人時が増えて人時売上が低下することが度々起きていました。

ご指導させていただく企業へは、こういった時期にこちらから、注意喚起を促し、対応策をとっていただくことで、人時売上は徐々に上がる様になっていきます。

人時売上で、経験が重要といわれるのは、こういった心理上の不安を克服していくことであり、経営感覚として掴めるようになることで、おのずと結果が変わるのはそのためです。

こちらでお手伝いさせていただいている企業の社長からは

「今まで、人時を使わず経営していたのが不思議」であるとか
 「人時が使えない店長には、怖くて任せられない」や
 「LSPなし業績賞与を出していたことが不思議」といったことをよく言われるのですが、

今後、人時をコントロールする術をもたなければ、収支結果がどうなるかは明らかだということを象徴していると言えるでしょう。

一方で、まだ、業務改革に取り組まれておられていない企業にとっては、売上に頼る以外、打つ手が無いことから、こういった戦略をとることは出来ません。

各企業のお考えがあるので、それをどうこう言うつもりはありませんが、売上だけでしか成長を捉えておられない企業では、売上不安の解消のために、かつてのように、価格訴求のチラシやポイントセールといったものを 精神安定剤のように打ちつづけようとします。

お断りしておきますが、チラシをはじめとする販促策が、悪いということではありません。商品の改廃時や売場変更、新しいサービスの告知方法としてそれは重要なツールだからです。

大事なことはその販促策が、人時売上を上げる目的になっているかどうかであり、それによって、商品の価格や売場を変更に要する人時がどれくらいで…。といった基準があって判断できるるようになっていればいいわけです。

特に問題なのは、こういった販促強化にかかる一連業務が固定化し、見直しされなかったり、社員は給与制のため、固定費ということを理由に、硬直化した人員体制を見直してこなかったという事です。

背景には、国内企業で根深く残るサービス残業問題という、見えない労働力に依存してしまった結果、それを成長と見誤ってしまった黒い時代があったわけですが、

それもここ数年、ようやく労働問題について国が動きはじめ、人時生産性について、小売企業が、欧米諸国に比べ低いことも問題視されるようになりました。

つまり、日本も人時売上という国際基準の遡上に上り、少子高齢化を前に、取組むべき共通課題が明らかになったということです

先が見えにくい今だからこそ、企業真価を発揮するための仕組みつくりに目を向けることで、それが本質的な収益構造を変えていく大きな武器になるということです。

売上は昨比割れが続いても、人時売上を更新し続けることが出来れば、進むべき道はおのずと見えてくるものだからです。

さあ貴社では、まだ、売上昨比割れを憂い嘆きますか?それとも、売上と人時の関係を活かした収益構造づくりで、世界に誇れる企業として成長を続けますか?


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