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今週の儲かる繁盛店の視点 第465話:「なぜ、店長にしかできない仕事を店長として実行する時間がとれないのか」


朝5時には空は明るくなり、日照時間もだいぶ長くなりました。日中は20℃越えで上着を着てると汗ばむ陽気です。

スポーツ観戦やイベント観戦が解禁され、観戦するためのファッション衣料や、オフィス出社用のビジネス衣料の専門店はどこも賑わっています。

今は、どこのショップでも、買い物をすると必ず「ショップアプリ会員になりませんか」と声をかけられます。ファッションは季節はじめに行かないと色サイズが無くなるという問題がありますが、コロナを機にアプリで在庫数がわかる機能がついてより実用的なものになりました。

今まで、買う気満々で出かけも商品が無くて買えなかったストレスが無くなると、豊富な品ぞろえを前に、つい春夏ジャケット・シャツを買いすぎたりしてしまいそうになります。

大手GMSが衣料から撤退という話がある中、ファッション専門店業界はこうして体制を整え、巻き返しを図ろうとしようとする企業姿勢が伝わってきます。

一方、3月の日用品関連は値上げにより販売数は大幅減で、4月の食品は再び5千品目以上値上げされることから、食品日用品への節約意識は高まり、スーパーやドラッグなどは厳しくなることは必至といえます。

経費面でも、賃上げに続き、ドライバー労働時間上限設定による物流コストの増加や育休取得を考えると、この先、企業が負担すべきコストは増える一方です。

そういった中「人がいない中で、店長にしかできない仕事に時間がかけられない状況になってしまっているんです」と 少し前にセミナーに参加されたある企業の社長さんからのご相談です。

お話をお聞きすると、店長として売場変更や調査、店の方向性について考える時間もなければ、何か新しいことを実行する時間もない。

そういうことを、実行したいと思ってもリソースも足りていない。とのこと。

ーーーーもし、誰にでもできる作業を請け負ってくれる人さえ揃えば、店長にしかできない業務を店長が実行することは出来ますか?とお聞きすると、

「うーん?」と口こもられます。

誰にでもできる作業とは、品出し、仕分け、荷受け、レジといったことですが、その業務が具体的にどのくらいなのかといったことが分かれば、無駄なく人を配置することも可能になってきます。

そうした、売場維持のための情報が揃っていれば、店長として、やってもらいたい業務が出来ますか?という質問です。

ところが、実際そういった情報が提供され、時間的余裕ができたとしても、不思議なくらい店長はこれまでとおり、品出し、レジといった業務をやり続るといった行動をとります。

理由はシンプルで、人は変わることを好まない生き物、長年やり続けた自分の仕事スタイルを変えるのは、だれしも不安を抱くものだからです。

そもそも、店長の仕事とは何か?と問うた時 売上を上げる、売場づくり指導、人の採用、教育、店の方向性の決定等々、様々なことが出てきます。

かつて、人口が増え売上も順調で、なんでも人海戦術で解決することが出来たころは、店長業務といったことが明確になっていなくても、スムーズに進めることができました。

しかし今は、売上客数は減り、経費は上がり続けていることから、一人一人がどう動くか?によって、利益の出方が大きく変わってくるため、会社として店長業務をはっきり示していかなくてはなりません。

言い方を変えれば、店長は、売上と人時の関係を一つにまとめた人時売上を使い、無駄がどこで発生していて、どのように対処すればいいのかということが求められるようになったということです。

これまで、品出しやレジ応援といった体を動かすことから、データを読み解いていくために頭を使うといった仕事にやり方に大きく変わってくるということです。

そこでは、現状の人時売上はどのくらいで、どこを目指せばいいのか?そのためには何をしなければならないのかといった、レベルに落としこまなければ、人時売上改善で成果を出すことができません。

語弊を恐れず申し上げれば、これからは今までような「表面的な支援」をどんなに続けても、利益率は劇的に改善することはないということです。「表面的な支援」とは、売場づくりのテクニックや、担当する部門のモチベーション維持の方法などですが、小売りビジネスはそこを起点にしているわけではないからです。

なんでもそうですが、仕事で成果を上げるためには、その前段階、前工程をいかによういしていくかが重要になってきます。それは、小売りビジネスの世界でも同じです。

その前段階として、人時売上を上げるためにどういった売場状態にすべきか、といった情報を提供し、それを検討することが必要になってきます。

この前工程がしっかりしていれば、極端な話、売場づくりが多少乱れても、売場手直しが出来てなくても 十分な利益を取ることが出来る。ということです。

店長から一切指導などしなくても、売場の担当者からこうやってみたら、こういう成果が得ることができた。といった報告が次々上がってくるものだからです。

利益が伸びない本当の理由は、こういった前工程を、しっかり組み立てずに、場当たり的に指示をだすことを繰り返しているからに他ならないということです。

さあ、貴社ではまだ、店長は雑務に追われているから、本来の仕事が出来ていないと思い込んで進めていきますか?それとも、企業として、どういった店舗状態で利益を獲得するか?といった前工程をしっかり作り利益がとれる店舗運営で大きく飛躍しますか?


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