今週の儲かる繁盛店の視点 第48話「人材資源活用で成長する企業とできない企業の違い」
「イトウサン マネジャーが部下に任せないでやってしまうため、作業効率があがらないんです。なにか良い方法ありますか?」
先日 ご相談にお見えになった経営者の方からの質問です。
—–マネジャーの仕事の役割の違いを説明してますか?とお聞きすると「言ってはいるんですが・・・」というお答え
時間給の高い人が、採算のとれない作業をしていることを改善させるには、一時間に一人でいくら売らなければならないかの目標値を設定することです。
これを人時売上(にんじうりあげ)と言っていますが、売上高÷人時で算出します。
例えば、ある日の人時売上目標が10000円で粗利が25%だとすると、時給2500円のマネジャーがこれを一人でやると、利益は0円です。
時給1000円のアルバイトであれば、1500円の利益がでます。あくまでも概算ですが、こういう話を店長がマネジャーに日々質問をしているかどうかで、マネジャーの仕事のやり方と店舗の利益は大幅に変化します。
まずは、この人時売上が毎日、出るようにするシステムを入れなければなりませんが、これがあると無いとでは、利益の残り方が全く変わってきます。
まだ未導入のチェーンは今すぐにでも入れるべきと申し上げています。
店舗の作業を人件費で管理しようとすると、単価の違いがあり管理が難しくなりますが、人時であれば、単価は関係ありませんので大変楽です。
何よりも重要なのは、「この作業をやるのに、○○人時かかります」と作業時間がはっきりするため、より計画が組みやすくなるのです。
人時がかかっているわりには、売上が上がらない場合は、売るべき商品計画、販売体制が出来上がっているかを確認します。
これを各売場毎に予算をセットしておけば、有効に人時が活用されているかどうかは、一目瞭然で分かってしまいます。
一方で、スーパーでも専門ショップであっても、接客接遇は必ず発生します。
接客接遇の目的は販売の他に、お客様の声を引き出すことです。
お客様の改善要望、商品への要望は必ず毎日発生します。
ここは人時を貼り付ける価値ある戦略投資といえます。
大事なことは、この戦略投資で、企業は成長するということです。
時給の高い人の無駄削減で確保した人時を 売上を上げる商品計画や接客作業に置き換えていきます。
利益が上がる価値ある商品を発掘し 在庫をもち 人時を設定して売っていくことは、個店の利益を増やすことにつながります。
今の時代、チェーン店であっても一店一店でお客様の声を聴き、魅力ある商品を提供し、地域に求められる個店にならなければ、利益を出すことはできません。
さて、人材資源を有効に使うしくみ,御社では使いこなされていますか?
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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