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今週の儲かる繁盛店の視点 第494話:「なぜ、様々な取り組みをしても、目標に近づくことが出来ないのか?努力しても結果が出ない企業の前に立ちはだかる壁とは」 

10月も半ば、秋本番です。先週末から、急に肌寒くなり、外出時に上着を着て歩くのにはちょうどいい感じになりました。

暑いからもう少し涼しくなってから…と先延ばしにしてきたことも、そろそろ手を付けなくては、今年度中に間に合わないといったギリギリのタイミングです。

とは言っても人の心は弱いもの、気候のせいにできなくなると、「やる人がいない」とか、「対応できるシステムになっていない」とか「対応した店舗しかできない」など、次から次へ言い訳が出てくるものです。

少し前にも、「先生、この店からなんとかしたいのです」とオンデマンドセミナーをご覧いただいた、企業の社長さんからのご相談です。

お話をお伺いすると、当初この目標くらいはいくだろうと思って出店した店が、開店以来一度もその数値に到達できていない、さらにここ数年マイナスが続いているとのこと。

「この店は、人時売上改善のやり方さえ分かれば、コストは下がると思うので、ここからやりたいのです」と熱い口調で語っておられたことがとても印象的でした。

――――コスト改善から始められたいことはわかりました、一方で、焦点をお客様の方に向けるとどんなことが出来ますか? とお聞きすると。

「えっ」と言葉に詰まります。

今まで、ハイ&ローの販促強化一本で、その他の方法をやったことがなかったため、そこまで考えてこなかったとのこと。

人口減少で売上に期待できなくなった今、ローコストオペレーションへ転換することが出来れば、たしかに利益改善は見込めます。しかし、ローコスト改善できたからといってお客様視点のアイデアが見えてくるわけではないということです。

まずは、お客様のためにできることは何か?を明確にし、それを実現するための資金をコスト改善から生み出していくといったプロセスが大切になるということです。

例えば、スーパーマーケットはどこも夕方になると売り減らしで商品が無い、といったことに目を付け、夜~深夜に品切れのない売場で稼ぐコンビニエンスストアが発展したように、あったら便利という点に目をつけ、売上シェアを拡げていくといったことです。

他にも、スーパーの100円均一企画は1日開催は盛況だが、2日~3日と連続開催すると売れなくなる。とうジンクスを逆手に取り、365日展開する店を作る100円均一専門チェーンであったり、季節の初めに買いに行かないと売切れがあたりまえだった衣料品業界で、フルシーズン商品、色、サイズ品切れをさせないファストファッション専門チェーンも同じです。お客様視点で出来ることは何かを考え、原価ロス改善を見直していったことで、大きく成長することが出来たわけです。

「大手がやるようなことはうちにはちょっと難しい」という声が聞こえてきそうですが

最初は、どこも何もないのは同じです、要は、今あるリソースやキャパシティを考慮し、お客様に出来ることは何があるのかを時間をかけずに明確にしていくということです。そのうえで、

――――コスト改善の具体策をお知りになりたいですか?

それともお客様から求められる店舗を実現出来る方法を知りたいのか、我々が御社のお役に立てることはどちらでしょうか?

とお聞きすると

「後者の方です」大きくうなずかれ

社長さんの心の中で、何か変化が起こった瞬間です。

企業としてのやる気はある、そのため、あれこれ手を出し取り組んできたため、労働力をかけてきたわりに、低い利益しか出ない経営効率に問題があることに気づかれたのです。

そこで、今、お客様にむけて何が出来るか?をいくつかに絞りその実現化に向け、業務の標準化を進めていくことになりました。

社長にはこの方向性がブレないようにメンバー選定とそのバックアップをしてもらい、我々はそのやり方手順をお伝えしサポートしていくという役割を明確にしました。

こうして整理して進めていったことで、2年間の売上は二けた伸びを示し、お店は見事黒字転換したのです。

さらに、この店をモデルとして他店に波及させていったことで、5年が経過した現在も全社として大きく利益を増やし続けています。

業績の伸びない企業の多くが、こうして、自社の置かれている状態への認識が曖昧なまま、何かあたらしいことをやり始め失敗しています。

自社の置かれている状態への認識がクリアになれば、半分以上解決したも同然で、大きく前進できるようになるということです。

他の企業の状況をみて、ああすればいいのにと、不思議にもアドバイスできそうに思うのは簡単でも、自社の事となると、近視眼的になり、どこに問題があるのか?全く見えなくなり、行動した割に結果が伴わないというのは、そういったことが多々あるからです。

貴社の主戦場でトップレベルの効果を手にするには、新しいことや、ノウハウではなく、まず、自社の抱える問題を客観的に分析し、一歩一歩確認を取りながら改善していくことが出来るかどうかがその取り組みの成否を分けるといっても過言ではないということです。

さあ、貴社では、まだ 過去の延長上に成果はあるとおもって多大な労働力をつぎ込みますか?それとも、自社の信念を実現させる手法で、効果的に高い成果を手にしますか?


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