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今週の儲かる繁盛店の視点 第529話:「今期の人時売上実績を確実なものにする為に必要な○○とは?」

先生、労働生産性改善を掲げ3年になるんですけど、何も進んでいかないんです。

とあるチェーン企業の社長さんからのご相談です。

聞くところによると、労働生産性の担当役員やスタッフをつけて、課題をまとめているものの、どうもおかしなことになっていて、遅々として進まないとのこと。

例えば、労働生産性の会議をやっても、売上見込みがブレるため、人時数の目標が設定できない。とか、売上底上げの販促強化をやると、今度は日商力格差がでて、人員の調整が難しい。といったことを言うんです。

それを考えるのが店舗運営本部の仕事じゃないのか?といってるですが、中々ピンとこないようで、お恥ずかしながら今年になって毎月人件費オーバー状態なんです。

――――人件費超過の要因は何ですか?

賃上げもありますし、ムダな作業が減っていないこと、形骸化した習慣的なものもたくさんあるとおもいます。

そいうったことを 自分たちで見つけ出して改善していけばいいじゃないか?と言っても、「はい、わかりました」と返事はいいんですが、動いてる気配が全くないのです。

社長の私としては、人口減で客数も、働き手も減るなか、競合より上手くコストをコントロールできるような企業体質に変えていきたいのです。

現状、店舗運営部以外の主管部がコストを抑えて、なんとかもってるんですが、もう限界なので、早急に店舗運営本部を中心とした人件費コントロールをできるようにしていきたいのです。

ーーーーずいぶん悩まれましたね。

ねぎらいの言葉を掛けさせていただきました。

店舗運営本部として何をすれば人件費をコントロールすることが出来るのか?ということですが、そうしていくためには前提条件があります。

それは・・・

店舗運営本部は、人時売上予算達成に集中するということです。

そうは言っても、売上は店舗運営だけではあげることはできませんので、店舗運営本部として主体的に動かすことの出来る「人時数」が数値目標となります。

簡単な話、売上を上げるのは商品部の仕事で、人時を下げるのは店舗運営本部仕事というふうに責任の範囲を明確にする。ということです。

この前提によって、売上粗利100%が達成でき、人件費が収まるとさらに利益は上乗せされます。また、商品部をはじめとした全ての本部は、店舗に出す指示に店舗でどれぐらいの時間がかかるか?提示していく仕組み作りが必要なことも見えてきます。

言わずもがな、その時間がゼロに近いほどローコスト経営に近づくことになり、競合他社よりも営業利益率が高い企業になる。ということです。

こうした仕組みづくりによって、すでに30社以上の企業が人時売上を確実なものにし、高利益率を実現されております。セミナーでは、こうした事例をもとに、どういうふうに進めていくのかを具体的にお伝えしております。

各社お考えがあるので、どうこう言うつもりはありません。

前提条件が決まっている企業と、そうでない企業は、毎年利益の出方が数千万~数十億単位で変わってくるということです。

さあ、貴社では、まだ、店舗運営本部に売上を前提とした薄利経営を続けさせますか? それとも、前提条件をリセットし、ひかり輝く未来を手に入れますか?

著:伊藤 稔


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