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今週の儲かる繁盛店の視点 第552話:「なぜ、24時間営業で商機をみつけることが必要なのか?」

セミナーでは、ここでしか聞くことのできない質問にもお答えしております。

先日も、「24時間営業の魅力ってどうなんでしょうか?」セミナーに参加された社長さんからのご相談です。

お話をお聞きすると、「24時間にすると、体を壊す人間がたくさんでてくるのではないか?それが心配」とのこと。

おっしゃる通り、多くのチェーンでは、店長や管理職が人手不足の部署の応援にはいっていることがあります。

そんな状態で24時間にしたら、店長は3日ともたない。とご心配されるのは当然のことと思います。

結論から申し上げますと、そういった心配は一切ありません。とはっきり申し上げています。

むしろ、24時間営業の店舗になると、残業は減ってほぼ全員が時間どおりに帰るようになり、「楽になりました」と言ってこられるということです。

というのは、昼間だけの場合、開閉店という区切りがあるため、営業時間の間であれば、何時間でも働くことができてしまうということです。

しかし、24時間営業となると終わりがないため、「ここで終わり」という決めをしなくてはなりません。

そこで、何時まで残ればいいのか?はじめて店長自身が自分の働き方について考えるようになります。

そうすることで、「働き詰めでがんばってきたけど、終わりがないのなら定時に帰っても…」ということに気づいてもらえるということです。

簡単な話、店長が早く上がれば、副店長も帰りますし、マネジャーやその部下は全員早く帰るようになっていくので、店全体の残業も減るわけです。

つまり、24時間営業によって、一人一人が時間内に作業を終わらせるように自然に変わっていくということです。

ですから、24時間営業に切り替わると、1カ月もしないうちに、「楽になりました」と口をそろえたように、社長の耳にも喜びや感謝の声が届くようになる。ということです。

24時間営業になると「楽になる」理由は他にもあります。

開店業務が無くなるということです。開店というのは、想像以上にエネルギーを要します。

朝、薄暗い売場で、何もない商品棚に、到着した荷物を引っ張り出し、売場陳列するやり方は、どの企業も創業時からやってきたことと思います。

伝統的なやり方と言えば聞こえはいいですが、人がたくさんいた時代の名残とも言え、人が集まらない昨今では、これが、大きな問題となっています。

実際に、人時割作業指示書のデータでみてみると、朝7時~10時に人手がかかっていて、それだけ、多くの業務が集中していることが分かります。

ーーーーなぜ、この時間で、やらなくてはならないのでしょうか?とお聞きしますと

「言うまでもないでしょう、開店時間に間に合わすため」という答えが返ってきます。

問題なのは、それでも、品出しが開店時に間に合っていない。という事実です。

「そんなことはない、だいたい終わってるはず」という声が聞こえてきそうですが、

ーーーーでは、貴店の朝11時の品切れ件数は、何件ですか?とお聞きすると

「え?」と言葉に詰まります。

1日の大半の人を投じて開店をしているのに、その売場が売上が上がる状態かどうか、どうやって確認されているのでしょうか?ということです。

具体的には、お店の朝11時の品切れ件数を把握し、日を追うごとに改善が進んでいるか?をチェックする仕組みがありますか?ということです。

もちろん、その商品が、すぐに補充されていれば問題ありません。しかし多くの場合、品切れが一日中続いていたり、ひどい場合は3日も品切れが放置されてるコトがあります。

商品棚に「ただいま品切れしております」のお詫びの札がついて、見てわかるようであればまだしも、ほとんどは、横のあまり売れない商品の面が拡がって、売れ筋商品はいつの間にかなくなってる。

なんてことはざらにある。ということです。

こういったことが続くと、どういった悪影響があるかと申しますと、利益率が下がり、客数は減っていきます。

そして、本来あるはずの商品がないと一番起こるのは「お客様からの問い合わせが増える」ということです。

その結果、発注担当者だけでなく、その売場の近くにいる従業員は何度も、在庫の有無や、いつ入荷するのか?といった問い合わせに対応しなければならず、そのために作業が止まります。

残業の多い会社というのは、こうした、問合せが多いのも特徴で、品切れ件数は、人件費と密接な関係があることが分かっています。

言わずもがな、お客様の目はもっと冷酷です。お店は開店してるわけですから、せっかく買いに来たのに、通常おいてあるはずの商品がなければ、時間を無駄にしたことになります。

これが客数減の最も大きな要因になってることは、そういったことを調べる仕組みのない企業ではほとんど知られていません。

人口減少が進む中、今は、ネット通販ではフルラインの買い物をすることができます。

コンビ二のように24時間空いてる店は全国に5万店以上あるわけで、品切れ防止対策をしなければ、お客様は、どんどん他社に流れていくということです。

こういったことを、今すぐ本気で防止されたいのであれば、開店時に品切れゼロを実現できる人員体制にしなくてはなりません。

言い方をかえると、24時間軸の中でそういった問題を考えることが必要になるということです。

例えば、グロッサリーや生活雑貨は22時に荷物をいれてもらい深夜に品出しを完了させる。日配品が朝5時に荷物が来るならそこに人を集めて品出しをする。

生鮮品が6時に到着するならそこに全員で作業をする。といった時間帯をずらしながら集中品出しすることができれば、それだけで3割以上スピードアップ改善出来ることが分かります。

今より、3割人が多い状態で作業をすることで、開店時の品切れ実態を把握することが出来、そこから改善を目指してアクションを起こすことが初めてできるということです。

開店時に、慌ただしく商品補充に追われ、残業なってる店舗オペレーションと、開店時に商品補充が完璧に終わって残業のない店舗オペレーションでは、どちらが、楽なのか?誰の目にも明らかということです。

このように24時間営業の中で考えることで、解決できることはまだまだたくさんあるということです。

詳しくは セミナーでお伝えしますが、御社も業務改革プロジェクトで客数と利益率アップする、一歩を踏み出してみませんか?

著:伊藤 稔


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