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今週の儲かる繁盛店の視点 第567話:「なぜ、人時について正しく理解できていない企業は失敗するのか?」

先生、売上が5%上がったら人時数はどのくらい増やせばいいのでしょうか?

少し前に セミナーに参加された社長から個別相談時でのご相談です

―――今の人時目標はどのようにして決められましたか?とお聞きすると

「人件費予算を人件費単価で割って予算を決めました」とのこと。

―――その際に、売上と人時数の関係について何か取り決めされましたか?とお聞きすると

「とりあえず、人時について、実績をだしてみてやってはいるものの、何をどうしていいか分からないままやってこられた」とのこと。

お気を悪くされるかもしれませんが、「もしこのまま中途半端な状態でやり続けるのなら、儲からないので、おやめになったほうがいいです」ときっぱり申し上げました。

なぜなら、人時売上はちゃんとした数値を出すだけでも、相当な手間と労力がかります。言わずもがな、間違った数値をいくら分析しても、正しい答えを導き出すことはできないからです。

人時とは、一人当たり時間作業量のことです。

作業計画や人時作業指示書を立てる段階で、どこにどれぐらいの人を配置すれば良いのかを決めるためものです。

ようするに、現場で見えにくい作業内容や作業量といったものを誰もが分かるようにして次につなげていくためのツールです。

その為には、まず、正しく人時がカウントされること、具体的にはタイムカードが100%打刻されていることが前提になります。

しかしこう申し上げると…

「うちは、もうちゃんと打刻している」という言葉が返ってきます。

これまで、30社以上に企業様と関わってきましたが、正しくタイムカードを打刻されてる企業は1社もありませんでした。

理由は、何百人といる従業員全員が、どこで、タイムカードを打刻しているかが、わからないからです。

こういったことを抜きに、どこかで聞いた数値をもとに答え合わせしても、意味がないだけなく、問題解決にならないからです。

もし、人時について本気でおやりになりたいのであれば、そのプロセスについて、プロジェクトを設定し、人件費問題を根本解決していただく。ということです。

そうしなくては、解決すべき問題は特定することが出来ないからです。

例えば、今年のように賃上げで人件費が5%上がっていく場合、人時目標予算はどう設定すべきかといったことです。

先の計算(人件費を人件費単価で割る)ですと、人時数は何も変わらないままです。これでは、人件費は増える一方で何の解決にもなりません。

昨年、賃上げ時に、あるご指導先の社長さんから同じような相談を受けました。

ーーーー「人件費単価が5%上がる、でも人件費は増やしたくない」のであれば、人時数を10%下げた予算にして、人時数を下げるための施策を1カ月以内に考え投入してください。

その施策はこれこれこういうやり方で準備してください。という風にお伝えし実行していただきました。

そうすることで、予め賃上げ分5%を確保しても、5%のお金を使えるようにし、そのお金を売上アップにつながることへ投資出来ると考えたからです。

その結果、昨年チェーン業界が大幅減益となる中、こちらの企業は、見事に増収増益を達成され、今期もスタートから昨年を上回る勢いで実績を伸ばされています。

ただし、当プロジェクトは、市場へのインパクトの強さから、一地域一社限定でしかお受けしておりません。

なので、「このプロジェクトが本当にご自身の会社にとって勝機となるのか?」その答えを見極めたい経営者様は,まずはセミナーにて具体的な方法論をご確認ください。

さあ、つぎに、人時売上をモノにし、成功を手にするのはあなたの番です。

著:伊藤 稔


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