今週の儲かる繁盛店の視点 第58話:「人時活用で成長する会社としない会社の違い」
「イトウサン、今まで、良く見えなかったです。作業とか、一人一人何やってるか分からなかったし」
—-人時(にんじ)を導入する前ってどんな感じでしたか?とお聞きしたときに返ってきた答えです。
実際に 人時を取り組まれておられるチェーンの社長の声です。
この会社の店の作業は、個別に何をやっているかは分からずに、いわゆる 団子状態でしか見えず、最終的に月次の人件費しか見えませんでした。
人件費は、人に対する金額であって、それも一ヶ月間の給与支払いは分かりますが、作業内容は見ることはできません。
人時は、作業に対する時間ですから 1つの作業に対してどれぐらい人がかかるかということが分かります。
この2つは、切り口が全然違うわけです。
今までは、人の給料に対して見ていたものを、作業に対して注目するから劇的に作業改善が進むわけです。
これが、人時導入の一番大きなメリットとなります。
人時を導入することで、ムダな作業が見えるようになりますが、今までは、それが分からないから、どこに問題があるのか指摘が出来なかったのです。
そんな中で、「ムダを無くせ」「時間内に作業を終わらせろ」と言った精神論を振りかざしたところで、ムダは減りません。
だから、前出の会社もこの人時を入れて、ムダな作業を無くすことができて、コストが下がったのです。
人件費の中の作業を大きく分けると、価値を生む作業と価値を生まない作業に分けることができます。
価値を生む作業とは、接客とか販売、レジとか売上利益に直接繋がる作業で、価値を生まない作業には、発注とか、荷受、品だしとかの準備作業があります。
価値を生まない作業は、出来るだけ短時間で出来上がるようにして、価値を生む作業を増やしていきましょうということになります。
一方では、作業の標準時間も設定していく必要もでてきます。
そのためには、タスク別の時間計測もやっていかなければなりません。
よくあるのは、自社の作業時間を計測せずに、レイバースケジュール会社の保有している比率や係数を使って、使えるものにならなかったというケースもたくさんあります。
自社の実態は、全て計測することは絶対条件でして、これこそが人時導入時に最も必要なことであり、それを認識した上で、LSP会社に依頼をしなければならないことは言うまでもありません。
人件費と人時、何が違うのか 人時を導入しレイバースケジュール化することで、何が見えるのか?
大事なことは、自社の目で、自社のことを捉え、個々の作業が見えるしくみ整えることです。
さて、貴社では、「個店の作業が見えるしくみ」の準備計画はされておられますか?
自社に置き換え考えてみてください
今日も 最後までお読みいただきありがとうございました。
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