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今週の儲かる繁盛店の視点 第85話:「チェーン経営でその他大勢から脱出するには」

85話1

第85話:「チェーン経営でその他大勢から脱出するには」

 

 

 「イトウサン、うちは人が集まらないから、今の人に辞められたら 採用ができなくなって、店の運営ができなくなってしまう。

 だから、人時管理が出来ない。」とおっしゃる経営者がいます。

 —-労働人口が減ってきてるのは事実ですが、人が集まらないのは、会社の規模じゃありません。 とキッパリ申し上げています。

 集まっている企業と、集められない企業格差が、以前よりもはっきりしてきたということです。

 

 集められる企業は、中小チェーンであっても毎年しっかりと、新入社員を採用していることです。パート社員もしかりです。

 そして、優秀な社員やパートさんの力を最大限にするために、一人一人に働いてもらう仕事が明確になっていて、個人の貢献意欲を高める仕組みをもっています。

 マズローの欲求の5段階説で言われるように、人間として最高の充実感を得られるというのは、社会貢献できる仕組みを企業側が提供しているかどうか?

 という実にシンプルなことです。

 ところが、そういった働く環境施設、職場の人間関係の基本となるものが、作業指示書であることは、あまり知られていません。

 

 ベテラン古参の社員や古株パートばかりの店には、作業指示書はありません。

 みんな自分の勝手なペースで仕事をしているからです。

 そのようなお店ばかりのチェーンは、どんな優秀な人材が入ってきても、今の時代は3日で辞めて行きます。 

 年功序列の非効率的な職場をだれが好んで応募してくるでしょうか?

 

 これを 中小チェーンだから集まらないと 経営者が本気で信じているようではお話になりません。

 そもそも、今 どれぐらい どの作業の人時が不足しているのかも曖昧な状態で、どこの誰が人が足りないといっているのでしょうか?

 10年前に比べて、人時はいくら減っていますか?まさか10年前と同じ人時で同じ売上をとろうとしていたら、そのチェーンは10年間全く業務改善をしていなかったということですし、売上が減っているのであれば、衰退企業そのものです。
 働く側は、企業側が価値を生み出す仕事を提供すれば、個人は喜びを感じその職場で一生懸命に働いてくれます。

 社員一人の生涯人件費は2億円、パート社員は一人5千万です。

 この頭数分の経費を 毎日垂れ流しにしているのを放置しているようでは、利益など出るわけがありません。

 店や改装は2億かけるのに慎重なのに、構成比の最も高い人件費を 毎日湯水のごとく使うことに違和感を感じないことに、経営感覚を疑いたくなります。

 

 

 人が集まらない企業は、必要な仕事や作業が標準化されていないものだから、やたら 「長時間働けて、優秀ななんでも出来る人」を欲しがる。 
 一方で、集まる企業は、作業を標準化して 小さなタスクに区分けされているから、「だれでも 短時間契約でできるような 仕組み」になっている。

 だから 容易に集められるのです。まして、フルタイムで働いてもらう人材は 正社員として採用しマネジメントを学ばせるのです。
 当然のことですが、この経費を捻出するのも、人時管理をして予め採用予算を確保した上でやるわけですから、

 目先の採用が先行しては経費倒れになるのです。個店力最大化のSave Moneyの両輪上に全てが成り立つ仕組みなくては、始まらないのです。

 

 ゴルフの上手くならない人は、やれ道具がとか、天候がとか、永遠に言い訳をいいつづけます。

 上達する人は進むべき方向の先を見据えて踏み出すから 上達する感覚がわかるのです。しかし、これを 言葉だけで理解しようとしても、上手くなりません。

 

 プロのコーチを受け、ルーティンでやることを決めて、自ら行動するから結果が変るのです。

 店舗改革も同じです。企業経営者自らが自分に欠けている物を見直し、自分のルーティンを決め、取るべき方向を見据えて動かねば、小手先の程度のやったふりでは、その他大勢からは抜け出せないと断言します。
 けして、今までにやったことが駄目というのではなく、努力や工夫だけでは進まなかったものが、やり方が違うことに気づかれます。

 自由自在にコントロール出来る立ち位置にたつと、見える景色が違います。昨日まで白黒にしか見えなかった経営ビジョンがカラーで鮮明に見えるような感覚であります。
 
 今は、出来ていなくても、そういう会社にしていきたいという、情熱ある皆さんが結果を手にされておられます。

 
 
 さあ、次に店舗改革で成功するのは御社の番です。

 

 

 今日も 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 
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