今週の儲かる繁盛店の視点 Vol.27「売上低迷の脱し方で成長する会社とできない会社の違い」
第27話:「売上低迷の脱し方で成長する会社とできない会社の違い」
先般、ご相談にお見えになった経営者の方から、「なんとかこの売上低迷から脱したい」というご相談を受けました。
—-「日々の売上以外に他に情報が集まる仕組みは作られていますか」とお聞きすると、
「打てる手は打ってきました、何か新しいことありませんか?」と何か新しいことを求めておられる様子。
しかし、新しいことをやるには時間もお金もかかりますし、また、競合店の情報やインターネットのビッグデーターを手に入れたところでも使いこなせません。
そこで社内の過去の取り組みに目をむけ、埋もれた「強み」と「魅力」発見し活用ていくことをアドバイスさせていただきました。
手順は、まず、過去取り組んで上手くいったことを項目を書き出し、理想型にもっていくのには何が必要かを導き出していきます。
販売力を上げるには
現状の商品にPOPが取り付けられた状態の店に「商品情報提供力」をプラスし「商品特徴を出し、購入を決めてもらえる店」を目指していくというものです。
それには「目標設定と販売トレーニング時間を組み込こむこと」が必要となります。
また「人件費をかけてそれ以上の利益をとる」わけですから、実際にどれくらい利益がとれるかどうか費用対効果も必要です。
製造メーカーであれば、商品テストは何百回 何千回もやって新商品を世に送り出します。
小売業はメーカーと異なり、「商品を魅力的に売る運営方法自体がウリ」そのものとなります。
売るための運営手順を設計し そのテストを行いコストパフォーマンスが取れる方法を作って初めて売れるようになります
個店力最大化とは店頭に並ぶあらゆる商品に対してこれの実験を繰り返し行いその効果を最大限に発揮させることです。
販売力を高めるには、商品をお薦めする情報を貪欲に集め続けなければなりませんから、情報が集まる仕組みがないと売りつづけることができません。
さらに、お客様に対しての欲求に応えることができたか? お客様の購入への不安は解消できたか?に耳を傾け売り方を進化させていくことも必要です
ここまでのロジックが出来上がれば、いちいち細かいことを指示しなくても一人一人の働き方が変わります。
これにより次第に売れるようになり、売れるとその楽しさがチームのメンバーに広がっていきます。
これまでは、商品陳列、レジを打つだけの作業から、お客様に商品を購入していただくことが目標となるので従業員の貢献意欲も変化します。
食品、日用品、雑貨、靴、バック、衣料品、家庭用品、飲食とあらゆるジャンルの販売力を引き上げるロジックとなります
セブンアンドアイの鈴木敏文会長も、グランツリー武蔵小杉のグランドオープン時朝礼で「商品陳列の時代は終わった、丁寧な接客販売力が全てだと」断言してます。
ユニクロの柳井会長も 創業時はNB商品を売っていて、売れいなので自社商品に切り替えたとたん在庫の山になったことを忘れない。売れなきゃ意味がないんだ!
「販売力が全てだ」と言ってます。
しまむらの元会長の藤原氏は逆に、メーカー商品の販売にこだわりぬきました。
ここでも「販売力が全てだ」と言ってお店の運営マニュアル標準化し店舗拡大していきました。
成長する小売業の共通点は個店販売力が強いのです。
店舗数が少ないチェーン店でも個店販売力さえつければ、100店 300店を目指すのは十分可能ということです。
少子高齢化が進む中、定年を迎えている60歳以上の世代は人口層は厚くお金ももっているものの、その消費対する視線は大変厳しい世代でもあります。
さらなる感動を求め スポーツ 趣味 旅行 グルメへと余暇ゆとりへの意識が向きつつある中で、その視線を釘付けにする小売戦略が今後を大きく左右します。
大事なことは 自社の魅力を得意なやり方で、お客様の欲求に応え続けることが出来ることです。
さて、最近「この店で買って本当に満足した!」と言われたこと 貴社ではどのくらいありましたでしょうか?
売上低迷の脱し方
成長するチェーンは 魅力の提供力にこだわる
普通のチェーンは 価格の引下げにこだわる
「今週の儲かる繁盛店の視点」より
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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